「フォールガイ」スタント愛
こちらの作品、監督はデヴィッド・リーチ。
彼はもともとスタントマン出身で、今まで「デッドプール2」や「ブレット・トレイン」などのキレキレかつぶっ飛んだアクション映画を撮ってきました。
個人的には「ブレット・トレイン」は大好きで、凝ったアクションシーンも素晴らしいですが、映像の独特のトーンも好きでした。
本作見た時の最初の印象は、これまでの監督の作品の比べて、トーンも物語の展開も含めて王道であるように感じました。
それもそのはずで本作の原作は80年代に放映されていたTVドラマ「俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ」ということです(私は見ていませんが)。
本作では、事件が起こって、主人公が巻き込まれ、それと並行してラブロマンスも進んでいく、という展開ですが、これが80年代的なわかりやすいストーリテリングのため、王道的な印象を受けたのだと思います。
設定などは現代に合わせてかなり変わっているようですが、ストーリー展開から感じる懐かしい感じは、もともとの原作が持っている80年代らしさが滲み出ているのかもしれません。
あと懐かしい印象を感じるのは、数あるアクションシーンが、従来のようなフィジカルなスタントで表現されていたことかもしれません。
高所からの落っこち、ヘリコプターアクション、カースタントの大ジャンプなどなど・・・。
「マトリックス」以降、ワイヤーやCGを使った別次元のアクションが生み出されて、それらが定着しましたが、本作はそれ以前のフィジカルなスタントがメインに描かれています。
これはそもそも本作がスタントマンが主人公であること、そしてデヴィッド・リーチ監督がスタント出身であり、思い入れがあるということもあるでしょう。
実際、アクションシーンの際のスタントマンたちの様子も窺える場面もあり、彼らに対するリスペクトも感じます。
期待していたトーンとは異なりましたが、アクションとそれを支えるスタントマンたちのへの愛が感じられる作品です。
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