「サンダーボルツ*」ある意味MCUらしい
ある意味、MCUらしいと言ってもいいかもしれません。
MCUの第1作目「アイアンマン」でトニー・スタークは冒頭で紛争地域で自分の会社のミサイルが人々の命を奪っているのも目の当たりにし増田。
彼は自らの行為を悔い、人々を守るために戦おうとしたのです。
トニーと一緒に戦い続けたブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフもかつて暗殺者として多くの人々を手にかけてきたことを悔い、最後には人々のために自分の命を犠牲にするのです。
MCUに登場する多くのヒーローは、自らの内面に悔いと葛藤を抱えながら、戦ってきました。
「サンダーボルツ*」に登場する面々は、さらにその思いを強く持ちます。
本作のキャラクターの多くは、今までの作品の中で敵役として登場してきた者たちが多い。
ウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズ、姉と同じくウィドウであったエレーナ・べロワ、かつてアントマンと戦ったゴーストことエイヴァ・スター、手を血で汚した元キャプテン・アメリカ、ジョン・ウォーカー、ナターシャ・エレーナ姉妹と戦ったタスクマスター、そしてソビエトのキャプテン・アメリカ的存在レッド・ガーディアンことアレクセイ・ショスタコフ。
いずれも脛に傷を持つ面々です。
「サンダーボルツ*」の企画が始動したことを聞いた時、マーベル版の「スーサイド・スクワッド」になるのかと思いましたが、全く違いました。
ヴィランたちが暴れまくる作品ではなく、心に傷を持つ彼らが自らの過去を見つめ、そして再び生きる意義を見つけるという物語となっています。
彼らは罪を背負っています。
そしてそれを一人で背負おうとしていました。
背負うものは非常に重く、彼らはそれに押し潰されそうになっていたのです。
しかし、偶然にも彼らは一つのところに集まり、そして危機を乗り越えようとする中で、自分と同じように他のメンバーも背負っていることを知ります。
彼らには互いに、それぞれが背負っているものの真の重さがわかり、共感できる。
それに気づいた時、彼らは初めて仲間を得たのです。
彼らが戦うのは、強大な力を持つセントリーという超人ですが、これも一癖も二癖もある存在です。
セントリーはヴォイドという裏の側面を持っており、それが暴走し、人々を襲います。
その攻撃はまさに精神攻撃とも呼ぶべきもので、人々が抱える闇=トラウマの中に封じ込めてしまうというものでした。 サンダーボルツたちは、自らのトラウマと相対し、そしてセントリー自身も救おうとします。 彼らは互いに許し、許されるのです。 <ここからネタバレあり>
「サンダーボルツ*」の「*(アスタリスク)」の意味は最後の最後にわかります。 「ニュー・アベンジャーズ」になるということですね!
タイトルを見た時、彼らと二代目キャプテン・アメリカことサム・ウィルソンは合わないだろうな、と思っていたら、やっぱり揉めていることがミッドクレジットで明らかになります。 次の「アベンジャーズ」はサムが率いる正統な「アベンジャーズ」と「ニュー・アベンジャーズ」の2つのアベンジャーズが登場するのでしょうか。 カマラらも「ヤング・アベンジャーズ」を結成するような動きを見せいたので、もしかして3つ? 「ファンタスティック4」もアース616に来るような展開も示唆されましたね。 最後にタスクマスターがあっさり退場したのは、ちょっっと驚きでした。 オルガ・キュレンコ、顔見せ1カットだけでしたね・・・。
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