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2025年10月12日 (日)

「トロン:アレス」サイコガンダム??

デジタル世界を映像化した画期的な作品「トロン」。
数々の映像作品が「トロン」の影響を受けました。
そのシリーズ最新作がこちら「トロン:アレス」です。
今までの2作はデジタル世界に人間が訪れるという展開でしたが、本作では逆。
デジタル世界のプログラムたちが現実世界を侵食します。
ジャレッド・レトが演じる主人公はデリンジャー社のセキュリティプログラム「アレス」。
冒頭よりアレスが学習する過程が描写されますが、現在AIで主流となっている敵対的生成ネットワーク(GAN)でしたね。
敵となるプログラムと戦い、勝てるまで試行錯誤して学習していく。
敵対的生成ネットワークをわかりやすくビジュアル化していました。
今回はデジタル世界のものがリアル世界にやってくるわけですから、その表現の加減が難しかったと思います。
思いっきりCG的なものでは現実世界ではあまりにおもちゃっぽくなってしまいますし、リアルすぎるとそもそもデジタルっぽくない。
デザイン、テクスチャなどの匙加減が上手で、リアル世界の中でデジタル世界のメカが存在感を持って描かれていました。
オリジナルから印象的であったライトサイクルの後ろに発生する光の帯ですが、現実世界ではそれが物理的に存在するようになるという発想は面白い。
予告でも見られた光の帯によってパトカーが真っ二つにされるシーンなどはビジュアル的にもインパクトがありました。
最終盤に現実世界に出現した巨大なメカですが、なんか既視感がありました。
なんだろうと考えたのですが、あれば「Zガンダム」のサイコガンダムですね。
サイコガンダムがモビルフォートレス状態でホンコンシティに来た場面を思い出しました。
ビルの間を宙に浮きながらゆっくりと進んでくる様は、まさにサイコガンダム。
人型でもなんでもないデジタル感のある異質感のある形状も共通しているように感じました。
サイコガンダムにインスパイアされたんじゃないですかね。
ストーリーとしては新味があったようには思いませんでした。
永遠の命を持つ非人間の主人公が人間と触れ合う中で人間性を発見し、自らも人間として生きていく道を選ぶ、というのは今までも繰り返し語られてきた話です。
主人公アレスもあっさりと人間になりたい、という気持ちになりましたが、もう少し葛藤があったらドラマチックになったかもしれません。
ラストで数々の罪を問われたデリンジャー社の社長はデジタル世界に逃亡しました。
次回作はデジタル世界とリアル世界の全面戦争になるのでしょうか。

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