「不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-」大好きをたいせつに
大人になると、周りに合わせていく、ということが習い性のようになってきたりします。
そうしないと周りから浮いていってしまうし、みんなと同じことはちゃんとアピールしないと使えないやつ、って思われてしまうかもしれないし。
それでいて、個性がどうとか、君のやりたいことは何なのか、とも聞かれたりもするので、混乱もしますよね。
主人公のりせは就活真っ最中であり、まさに社会と自分のすり合わせに初めて悩んでいるところです。
自分の子供を見ていると、まだ彼女は世間に合わせるということはまだあまり考えていないようで、自由に振る舞っています(まさにアリスのように)。
りせは就活で悶々としていた時、祖母が作ったアトラクションのテストに参加します。
そこは「不思議の国のアリス」をAIで再現したまさにワンダーランド。
その世界でお馴染みのキャラクターやアリスと出会います。
不思議の国はまさに不条理の世界。
そこにはそこの常識があるのかもしれませんが、りせにとってはまさに不条理。
そこは子供たちが初めて触れる社会のメタファーかもしれません。
わけもわからず不条理に縛られていってしまい、息苦しさを感じてしまう。
合わせていくほどドツボにハマる。
そこでアリスはそんな不条理などものともせず、自分のやりたいように振る舞って、不条理を突破していってしまいます。
縛られるってなんでしょう。
自分から縛られにいっているのかもしれない。
やりたいようにやれば、いいんじゃない。
不思議の国から帰ってきた時、りせとアリスはそれぞれ自分が好きなことを語ります。
他の人はわかってくれないかもしれない、けど自分が大好きなことを。
大好きなことがあるから、不条理の中でも頑張れる。
自分も会社に入った頃はちゃんとしないと、と気張っていたような気がします。
元々オタク気質ではあって、アニメとか特撮とか好きですが、そんなことは会社ではおくびにも出さず。
でも、最近は「推し」という文化が定着してきたので、次第にオープンにしたのですが、意外と他の人たちもそれぞれマイナーな「大好きなこと」があって。
そういうのがわかると、その人のこともより親しく感じたりもします。
大好きを、たいせつに。
縛られなくっていいんじゃない。
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