「大長編 タローマン 万博大爆発」思想には共鳴、映像は?
話題になっているということで「タローマン」を見てきました。
こちらの作品はNHKの深夜枠で放映されていた特撮ドラマの劇場版ということですが、全く知りませんでした。
1970年ごろに放映されていた特撮ドラマの体で作られていて、デザインや映像、特撮の技術などはその頃のテイストを意識して作り込まれています。
特撮好きの私としては、本来は大好物のジャンルではあるのですが、なぜか本作にはあまり乗れないかったのです。
なぜだろう?
考えますに、70年代の特撮ドラマを再現するというところをかなり真剣にやっているあまりに「あざとい」感じを受けてしまったのかもしれません。
「こういうの好きだよね?」というようなウケ狙いのような印象を受けてしまったようにも思います。
もちろん制作者の方々はそういうやましい気持ちはなかったのだとは思います。
インタビュー記事などを見ると、岡本太郎の思想を表現するのための適切な手法を選んだということなのでしょう。
とはいえ、個人的に(捻くれているのかもしれませんが)、「あざとさ」を感じてしまい乗り切れなかったということになります。
とはいえ、作品の狙い自体には共感するところもありました。
仕事でもなんでも人は皆が考えそうなことで満足しがちです。
そのほうが安心するからでしょうか。
しかし、実際人の心を動かすのは、誰も思いつかなかったことであり、そのような発想は初めて口に出した時は「べらぼう」な印象を与えるものです。
ただし真に人の心を動かすアイデアには、ただ突飛なだけではなく、人の真理のようなものが隠れていたりするのです。
岡本太郎の思想としては、大衆がなんと言おうと、その真理に遠慮なく臆することなくタッチしにいくべきであるということだと思います。
その考え自体には共感しますし、そのため本作のテーマ自体は全く自分もその通りだと思います。
つまりは表現自体が私個人にとっては、あまり性に合わなかったということなのだけかもしれません・・・。
そういえば岡本太郎の思想には共鳴しますが、彼の作品自体は別に好きでも嫌いでもありませんでした・・・。
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