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2025年9月25日 (木)

「ブラック・ショーマン」新境地開けず

主演・福山雅治、原作・東野圭吾と言えば「ガリレオ」シリーズです。
テレビドラマ、映画と展開され、人気シリーズとなりました。
ドラマはそれまでの福山さんのイメージとは異なる理系キャラである湯川がハマり役となり、ユニークなトリックや豪華なキャストが演じる犯人との対決が見どころでした。
映画は、事件に関わる人たちの心情を深く掘り下げ、心を打つ物語が展開されて、ドラマとはまた違った趣の作品になっていたと思います。
そのタッグが再び組まれ、新しい物語が展開されるのですから、期待しないわけにはいきません。
福山さんが演じるのは天才マジシャン、神尾武史。
マジシャンですので、人の心理の隙をつくのを得意とし、実の兄が殺された事件の謎解きに挑みます。
理系でロジカルモンスターの湯川とは逆の人物のようでありますが、人を食ったような物言い、マイペースで捜査をしていく様は共通しているところもあります。
そのためか、また福山さんが演じているからか、神尾というキャラクターは新しさはあまり感じません。
「ガリレオ」を初めて見た時のような新鮮さを感じなかったのが正直なところです。
東野圭吾さんのドラマは事件の背景にある関係者たちがそれぞれ悲しみや葛藤を持っていることが多いです。
その隠された思いが次第に明らかになっていき、本当の思いにたどり着いた時に心を揺さぶられます。
本作においても登場人物たちの隠された思いはあり、それを神尾は明らかにしていきます。
しかし、それに触れた時、今までの「ガリレオ」シリーズにあったような身を切るような悲しみを感じるまでにならなかったというのが、正直な感想です。
その原因がどこにあるのか、私はわかりませんでした。
ミステリーらしく、探偵役が関係者を集め、真相を順々に明らかにしていく場面があります。
そこでは主人公がマジシャンならではで、派手な演出が仕込まれており、それに目をくらませられた登場人物たちが真実を口にし始めるわけです。
その派手な演出が、隠された思いの切なさを相殺してしまっているようなことが起こっている感じがしました。
フジテレビ的にはシリーズにしたかったんだろう、とは思いますが、なかなか厳しそうです。

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