« 「ジュラシック・ワールド/復活の大地」生き物としての禍々しい恐竜 | トップページ | 「不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-」大好きをたいせつに »

2025年9月 7日 (日)

「雪風 YUKIKAZE」雪風という組織

「雪風」。
太平洋戦争の激戦に参加しながら、多くの戦艦・巡洋艦・駆逐艦が沈んでいく中、最後まで生き抜いた艦です。
それだけでなく、戦いの中で沈没した船から投げ出された戦友たちを救いました。
「雪風」はいつしか「幸福艦」と呼ばれるようになります。
こういったエピソードは詳しくは知らなかったのですが、なぜか「雪風」という船名は記憶の中にあるのです。
「雪風」という船の名は昔から数々の物語で使われてきていて、そのため私の記憶の中に残っているのだと思います。
「宇宙戦艦ヤマト」で古代進の兄、守の乗艦が「ゆきかぜ」でした。
「ゆきかぜ」はガミラスとの初戦を戦い抜きましたが、その終盤で沖田を逃すため自らが犠牲になりました。
最近の例では「ゴジラ-1.0」の終盤「海神作戦」の旗艦となるのが「雪風」です。
これはまさに太平洋戦争を生き残っていて武装解除されていた「雪風」を運用するというものでした。
あとは神林長平さんの小説「戦闘妖精・雪風」に登場する戦闘機「雪風」です。
このAIを搭載した戦闘機はジャムと呼ばれる異星体との戦いに出撃するも、必ず帰還する戦闘機です。
これら「雪風」に共通するのは、戦いを最後まで生き残るというイメージかもしれません。
「雪風」という船はなぜ数々の激戦を生き抜くことができたのでしょうか。
映画を見ていて感じたのは、「雪風」という組織がトップから下まで一つのあるべき姿を共有し、そのために行動することにコンセンサスが得られていたということにある気がしました。
「最後まで生き抜く」「仲間はすべて助ける」といった組織としてのいわば「パーパス」が上から下に至るまで共有されているように思います。
主人公の一人、「雪風」艦長寺澤はすでに出来上がったいた組織のパーパスを理解し、受け入れ、自分の判断もそれを第一に行います。
中間管理職とも言える早瀬専任伍長は、幹部と現場をつなぐハブとして、まさに行動で艦のパーパスを具現化します。
新任の水雷員、井上は早瀬の行動を見ていく中で、そのパーパスを自分ごととして理解し、継承していこうとしています。
このように上から下まである一定の目的に向かって進むというコンセンサスができており、そのために予期せぬ事態となっても、組織全体が一つの生き物のようにブレずに進むことができていたのではないでしょうか。
現実的に多くの会社がパーパスやポリシーを掲げていますが、これはいざという時に機能するかがポイントになります。
いざという時に機能しないのは、本当に組織全体にその理念が自分ごととして行き渡っていないということなのだと思います。
「雪風」はこれができていた。
故に数々の激戦を生き残れたのではないでしょうか。

|

« 「ジュラシック・ワールド/復活の大地」生き物としての禍々しい恐竜 | トップページ | 「不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-」大好きをたいせつに »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「ジュラシック・ワールド/復活の大地」生き物としての禍々しい恐竜 | トップページ | 「不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-」大好きをたいせつに »