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2025年8月15日 (金)

「ファンタスティック4:ファースト・ステップ」MCU初心者に向けた「ファースト・ステップ」

今年に入ってMCUの映画は「キャプテン・アメリカ」「サンダーボルツ」に続いて3作目。
その中でも公開前の情報としては出来がいいという評判で、アメリカでは割と評論家的にも高評価だったようです。
本作の舞台となるのは従来のMCUのアース616とは異なり、アース828と冒頭に明示されていて、レトロフューチャー的な世界観となっています。
現実の世界を意識してリアリティ重視の従来のMCUとは異なり、映画的に違う世界を楽しめる良さはあります。
また、本作は違うアースであるために、基本的には今までのMCUを見ていなくても、全く問題がない作りになっています。
そしてテーマとなっているのは、家族です。
登場するファンタスティック4はヒーローチームではありますが、家族であるという側面も強い。
今までのMCUのヒーローチームは個性あふれるメンバーでそれぞれ個性も考えも違うので、衝突も多かったですが、本作は基本的にはそれぞれがお互いに愛情を持っているチームです。
そして彼らは基本的に善人であり、彼らが不本意にも得たスーパーパワーを人類のために使うのだという、意識がとても強い。
これは割と人格的に課題がある従来のMCUのヒーローとは異なっています。
ヒーローらしいヒーローと言っていいでしょう。
これらのことから「ファースト・ステップ」はMCUをあまり見ていない人、または挫折した人にとって、わかりやすいヒーロー映画となっていて、間口が広い作品となっているように思います。
これは「ヒーロー疲れ」と言われるようになった状況に対して、マーベルが出した一つの答えなのかもしれません(まさにMCU初心者に対する「ファースト・ステップ」)。
家族か、世界かの選択をギャラクタスに迫れれたファンタスティック4の葛藤は、多くの人にとってドラマとしても共感できるところだと思います。 そういうこともわかった上で、MCUにどっぷり浸かっている自分としては「ファースト・ステップ」は色んな意味で物足りないところを感じました。
ファンタスティック4がわかりやすいヒーローであることはエントリー獲得に必要だと思いますが、自分がMCUのヒーローが好きなのは、ヒーローでありながら皆不完全であることなんですよね。
トニー・スタークは天才ではありますが、自信満々の態度の裏にある、心の弱さなどが事件を引き起こすこともしばしばでした。
彼が完全ではないことがドラマを生んでいるのであり、だからこそ彼が好かれていたのだと思います。
完璧ではないからこそ人間的なんですよね。
「サンダーボルツ」などはまさにそれの究極で、個人的には大好きな作品の一つなのです。
本作のファンタスティック4はそれらの対極に位置していて、完璧なヒーロー、完璧な家族であり、そのあたりに絵空事感を感じてしまいました。
絵空事感には作られたようなレトロフューチャー的な世界観も影響しているかもしれません。
「サンダーボルツ」はMCUのコアファンを意識したマニアックな作りであり、「ファースト・ステップ」は間口の広い初心者を意識した作品であると思いました。
振れ幅としてはとても大きくて、これが次回作の「アベンジャーズ:ドゥームズデイ」でどう統合されるのか、ちょっと予想がつかないですね。
楽しみでもあり、怖くもありです。

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