「爆上戦隊ブンブンジャーVSキングオージャー」異なる個性の化学反応
毎年恒例のVS戦隊です。
いつもは劇場公開はスルーして配信で見ているのですが、今回は娘が行きたいと言ったので、一緒に行ってきました。
脚本は「ブンブンジャー」のメインライターである冨岡淳広さんです。
「VS」シリーズは違う世界観の戦隊が一緒に戦うのがコンセプトの一種お祭りムービーなので、ややもすると大味になりやすい。
特に今回は歴代の中でも最もSFファンタジー的世界観が強い「キングオージャー」と、王道回帰の「ブンブンジャー」の組み合わせなので、なかなか組み合わせは難しそう。
しかし冨岡さんはベテランの方なので、短い尺の中でも両戦隊をいいバランスで組み上げていたと思います。
それぞれの作品の中のエピソードも上手に拾いながら、本作の中に取り込んでいました。
唸ったのは、今回ダグデドを復活させるために必要な3つの聖なるレガリア(3種の神器のようなもの)が、夏の劇場版「ブンブンジャー」に登場したゲスト二コーラのつけていたペンダント(珠)、「キングオージャー」のオージャーカリバーゼロ(太刀)、そして鏡として星球魂
を持ってきたところですね。
それぞれがシリーズ、映画の中で重要なアイテムだったわけですが、それを3つ揃えて三種の神器にしてしまうっていうのはなかなかのアイデアです。
また、VSシリーズは違う作品の個性あるキャラクターを無理やりに組み合わせて生まれる化学反応も見所の一つ。
薄々気づいてましたが、ジェラミーと玄蕃は話しっぷりが似ていると思っていましたが、これを組み合わせてきますし、面白い。
女性陣三人+イターシャもなかなかよし。
最も良かったのはギラと大也でしょうか。
大也は理想を目指して戦ってきましたが、大人たちの都合で翻弄されて裏切られてきたとも言えます。
ギラの国、シュゴッダムを訪れて、自分の理想とも言える世界を見た時、無条件にそれを成し得たギラにリスペクトを感じます。
しかしギラはそれでもそこは完全でないし、完全にはなり得ないと大也に説きます。
つまりは大也の地球もまだまだ理想を目指すことができるということですね。
大也はいわば挫折を経験したヒーローですが、ギラと出会い、再び理想を追い求めるエネルギーを得られたような気がします。
このようなメッセージも込められつつ、基本的にはバトルも見応えありますし、VSシリーズらしい爽快感もあり、満足度の高い作品でした。
今回の敵はマンホールグルマーでしたが、マンホールを投げまくっていたので、どこかで釈由美子さんが出てくれるのではないかと思いましたが、出てこなかったですね(泣)。
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