「小学校〜それは小さな社会〜」そこでみんな学んでいく
久しぶりにシネスイッチに行きました。
このところ、ずっとシネコンが多かったもので。
なぜわざわざシネスイッチまで足を運んだかというと、この映画を見たかったから。
本作「小学校〜それは小さな社会〜」について書かれている記事を見て、ぜひ見たくなりました。
その記事は監督の山崎エマさんのインタビューだったと思います。
監督はハーフで幼い頃は日本で暮らし、小学校の時は普通の公立小学校、中学校からインターに行ったとのこと。
その後、大学はアメリカで就職も向こうだったようです。
その際、向こうの人からはとても真面目で、時間に正確で、責任感が強いと褒められたということでした。
山崎さんは普通にやっているだけなのにと思ったそうですが、その時にこれは日本人全体に言える特徴で、それが育まれたのは小学校であったのではないかと考えたそうです。
それが本作を撮ったきっかけだそうです。
本作はドキュメンタリーである小学校の一年間を映し出します。
その中でも入学した一年生と、これから卒業する六年生の数名を主に追いかけます。
私の子供も小学校低学年ですが、学校の様子は事業参観の時くらいしか見ることはできません。
子供がどのように学校生活を送っているのかはなかなかわからないですよね。
ある一年生の男の子は入学したての頃は、先生の注意なんてあまり聞いていません。
けれど一年経って3月には先生の代わりに率先してみんなに話を聞いてって言えるようになるのです。
ある一年生の女の子は新一年生のための演奏で役を任されますが、練習をあまりしなかったため、上手にできません。
それを先生に厳しく注意されて、悔し涙を流します。
うまくできないのが怖くて舞台に上がるのも嫌になります。
それでも頑張って、見事演奏を終えた時の晴れがましい顔と言ったら!
この女の子が凹んでいる時にクラスメートの子たちはそれぞれ優しく声をかけてくれます。
お友達も素敵です。
ああ、うちの子もこんなふうに学校生活を送っているかな、と思ったら、泣けてきました。
六年生の男の子は運動会の縄跳びの演技が上手くできません。
彼は放送部で毎日話して入るものの、おそらく引っ込み思案なのだと思います。
相方の女の子がいない時はちょっと戸惑っていましたものね。
けど、彼も頑張って運動会当日まで練習し、しっかりと演技をやり終えました。
放送部の仕事も含め、彼もしっかりと責任感を持ってやり遂げたのです。
やっていることは大人からしたら大したことないかもしれません。
でも彼らは彼らなりに責任感を持って、努力をしてやり遂げているのです。
こういった小さな成功体験を学校生活で送っていくことで、冒頭に書いたような日本人の勤勉性などが培われていったのでしょうね。
本作では先生も描かれます。
子供たちへの指導の仕方に彼らもそれぞれ悩みます。
あえて厳しく接する先生、突き放してみる先生、そっとギュッと抱きしめてくれる先生。
色々な先生がそれぞれ子供たちのことをちゃんと考えてくれるからこそ、子供たちは小さなチャレンジを積み重ねていけるのだろうと思いました。
これをうちの子が見たらどう思うんだろう。
今度子供と一緒にもう一度見に行ってこようと思います。
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