「レッド・ワン」ギャップを楽しもう
あと一月ほどでクリスマス。
クリスマスを舞台にしたり、題材にした作品も数々ありますが、本作はまた一風変わったアプローチです。
サンタクロースが子供たちにプレゼントを配るのを年に一度の一大ミッションとし、そのために存在する軍隊のような秘密の組織。
そのトップがサンタクロースで、そのコールサインが「レッド・ワン」。
アメリカ大統領の専用機のコールサインがエアフォース・ワンですが、まさにそんな感じですね。
クリスマス、サンタクロースというとほのぼのしたファンタジーなイメージですが、本作はアクション・テクノスリラーといった感じ。
そのアンマッチ感が楽しいです。
本作はこのようなアンマッチ感がところどころにありますね。
主人公の一人でサンタクロースの護衛隊長カラムを演じるのはドウェイン・ジョンソン。
言わずと知れた”ロック様”ですが、彼の役回りは今まで演じてきたキャラクターのイメージそのままです。
ですが、その役割がサンタクロースを守り、無事にクリスマスのイベントを成し遂げること、というところにギャップがありますよね。
もう一人の主人公はジャック・オマリーで演じるのはクリス・エヴァンス。
クリスはこちらは正義感あふれる”キャップ”のイメージが強いですが、本作で演じるジャックはダメダメな父親です。
この場合は、役者としてのイメージと演じる役のギャップがあります。
このように本作は至る所にパブリックなイメージと愛はするギャップを用意していて、その落差が楽しいです。
お話としてはそれほど複雑ではなく、子供から大人まで楽しめます。
子供はギャップの前提となるパブリックイメージは持っていないと思いますが、それがなくても素直に楽しめると思います(実際、一緒に見た小学生の娘はとても楽しんでいました)。
大人は上で書いたギャップがわかるので、それはそれで楽しい。
クリスマスシーズンに向けてのいいファミリー映画だと思います。
途中で登場したサンタクロースの義理の弟と言われるクランプスという半神は全く知りませんでしたが、ヨーロッパではクリスマスの時期に悪い子に罰を与える伝説があるようですね。
その辺りもうまくストーリーで拾っています。
なんか日本のナマハゲみたいですね。
ビジュアルも含めて。
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