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2024年9月14日 (土)

「わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ❤︎ゲームの世界で大冒険!」「大好き!」を伝えられる幸せ

昨年の「プリキュア」の劇場版「プリキュアオールスターズF」は娘と合計4回も見にいくほどにどハマりしました。
「F」は「プリキュア」の周年記念だったので、かなりのスケール感で描かれた作品でしたが、本作は現行シリーズである「わんだふるぷりきゅあ!」の単独作品となります(過去プリキュアのカメオはありますが)。
今回はタイトルにあるようにゲームの世界で展開されるお話なので、昨年に比べるとやや子供向けのテイストになると予想していました。
その予想自体は間違っていません。
プリキュアやこむぎ、ユキが2頭身キャラになり、3DCGで描かれていますし、ゲームの世界で行われる数々のゲームも子供向けな内容ではあります。
ただ、それだけで単なる子供向けと片付けられないのは「プリキュア」らしいところ。
そもそも今回の「わんだふるぷりきゅあ!」は動物が変身するというトリッキーなアイデアが特徴です。
主人公のこむぎは犬の時は、可愛らしい小型犬で、その言動もかなり幼い。
この設定からも今シリーズは、いつもより低年齢層を意識しているのではないかと思いました。
しかし、シリーズを見ていて、さらにはこの映画を見て、それは表面的な見方であり、テーマはもっと深いのではないかと考えました。
今回の「プリキュア」は従来のシリーズに比べ、いろはとこむぎ、まゆとユキというペアが強調されています。
飼い主とペットという関係ですが、本シリーズはこの二組のペアの間にある「友情」がテーマなのだと思います。
よくよく考えると二人の間の友情というのは、初期の「プリキュア」では重要なテーマであったはずですが、数人のチームという体制になってからは、少し薄くなっていたかもしれません。
そういう意味では本作は原点回帰しているのかもしれません。
とはいえ、この時代、大上段に友情とか、いうのは非常に恥ずかしい印象もあります。
仲が良い友達の間でも「大好き!」という言葉もなかなかに恥ずかしい。
しかし、本作では飼い主とペットという関係性となっているので、この「大好き!」という言葉が発しやすい。
この映画でもこむぎは「大好き!」という言葉を何度も言っています。
ストレートに友達に「大好き!」と言える関係に清々しさも感じます。
映画に登場したキャラクター、ナツキは子供の頃、唯一心を許したたぬきをゲームの中でキャラクターにしました。
ナツキはそのたぬきと心を通じていると思っていましたが、当然のことながらたぬきとは話はできません。
そのもどかしさがムジナを生んだのかもしれません。
言葉を発せなくても、気持ちは通じる。
けれど、好きであることを言葉を通じて伝えられればもっと幸せになれる。
いろはの友人であるさとるくんもペットの大福と、いろはとこむぎのように話ができるといいと望んでいました。
彼の願いは、この映画で叶います。
その時の彼の嬉しそうなことと言ったら。
好きな人と気持ちをきちんと言葉で伝え合えることは、幸せなのですね。
大福とさとるくんが変身したのは超びっくりしました。
それに大福はイケボだったのね・・・。

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