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2024年9月15日 (日)

「スオミの話をしよう」シチュエーションコメディ止まり

三谷幸喜さんお得意のワンシチュエーションコメディですね。
今まで三谷作品は色々と見てきましたが、中でも「12人の優しい日本人」(脚本)が好きなのですよね。
ストーリーが進むに従って、たくさんいる登場人物たちの本当の気持ちが明らかになっていく過程が、三谷さんならではの緻密な構成です。
本作ではスオミという女性が失踪(誘拐?)し、彼女を救うために5人の夫たちが集合するというシチュエーションです。
しかし、彼らが語るスオミは同じ人物とは思えないほど違います。
どれが本当のスオミなのか?
誘拐(?)事件が進行していく過程で、彼らが話していく中で、スオミ像が次第に明らかになっていきます。
それは、スオミの本当の姿を探っていく過程でありながら、それぞれの夫の本当の生き方・価値観を明らかにしていきます。
これは先ほど挙げた「12人の優しい日本人」にも通じる構成であると思いました。
ただ「12人の優しい日本人」に比べると、それぞれの人物の本当への踏み込みはだいぶ浅いような印象です。
「12人の優しい日本人」では犯人について語りつつ、次第にそれが陪審員たちの本当の気持ちが浮き彫りになり、心を揺さぶられるところがありました。
しかし、本作はそれぞれの登場人物の価値観までは触れに行くものの、彼らの本当の気持ちまではタッチできなかったように思います。
ところどころ彼らの振る舞いに笑わされたものの、気持ちが動くまでは行かなかった印象です。
シチュエーションコメディで止まってしまっていたかな。
ちょっと勿体無いです。

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