「ビートルジュース ビートルジュース」彼が戻ってきた!
自分がティム・バートンを知るきっかけとなり、好きになったのが「ビートルジュース」。
唯一無二とも言えるティム・バートンの不条理な世界観に完全に魅了されました。
その後は彼の作品が公開されれば、劇場に必ず足を運ぶようになりました。
彼の作品は好きな作品はいくつもあるのですが、その中で不条理さと楽しさで言ったら、今でもNo.1なのが「ビートルジュース」。
それがまさかの30数年経っての続編です。
出演者は1作目でリディアを演じたウィノナ・ライダーが同じ役で続投です。
そして彼女の娘アストリッドを演じるのが、ドラマ「ウェンズデー」で主人公を演じたジェナ・オルテガ。
「ウェンズデー」を見た時から、彼女は見た目の雰囲気が絶対にティム・バートン好みだろうと思っていましたが、やはり起用してきました。
そしてビートルジュースを演じるのはマイケル・キートン。
この役は彼でなくてはいけません。
リディアはやはり30数年を経た変化をしていましたが、ビートルジュースは全く変化を感じません。
霊界の住人なので、当たり前です。
映画のテイストはしっかりと前作を踏まえたものになっていて、旧作ファンとしては楽しめました。
監督がこだわったという、以前のようになるべくVFXを使わない映像も味わい深いです。
前作でとても好きだったシーンが「バナナボート」の場面なのですが、それを踏襲したようなシーンも本作にはありますね。
前作好きとしては、好みだった部分を押さえていてくれていてとても嬉しかったのですが、逆にいえば、新たな驚きがあったとは言い難いです。
いくつかのシーンは前作を踏襲したものであり、それはそれで嬉しく思いつつも、マンネリ感は感じました。
またドラマ部分も前作では、心を閉ざしていたリディアがメイトランド夫妻との交流を通じて、心を開いていくという過程が縦軸であり、ドラマとして背骨がしっかりした印象がありました。
本作はリディアとアストリッドの関係、そしてビートルジュースと元妻ドロレスとの関係など複数プロットが走っているので、やや複雑さがあるのと、メインのラインがわかりにくい印象がありました。
続編として変化を出す工夫だったと思いますが、塩梅が難しいですね。
あと最後に気づいたブラックなネタを。
これは制作サイドが意識していたかどうかはわからないですが・・・。
ウィレム・デフォーが演じる霊界の刑事ですが、彼は頭の半分を拳銃で吹っ飛ばされています。
彼は生前は俳優だったらしく、撮影中にダミーではなく実弾で誤射されて亡くなったようです。
1作目の「ビートルジュース」でアダム・メイトランドを演じていたのはアレック・ボールドウィンです。
彼は3年前撮影中に、実弾が込められた銃でスタッフを撃ってしまったという事故を起こします。
責任は銃を管理していたスタッフにあるようですが・・・。
これはかなりブラックなネタだなと思いました。
最近のコメント