「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」全てが明らかになるのは後編
「ミッション・インポッシブル」シリーズの第7作目ですが、トム・クルーズ出演作の中でも最大の制作費をかけて作られたそう。
それだけにボリュームもかなり大きく、本作は前編となっていますが、それでも2時間40分程度の長尺となっています。
「ミッション・インポッシブル」はスパイ映画ですので、敵との騙し騙されの諜報戦と非常に肉体的なアクションが見せどころのシリーズとなっています。
ですのでイーサンが相手の裏をかいていく知恵比べも見せ場の一つとなっていますが、本作の敵は時代を反映したAI。
相手を分析し、どのような行動を取るのかを予想し、様々な手をくり出し、またあらゆるネットワークに入り込み、欺瞞情報を流して、混乱をさせます。
人間であればイーサンは敵なしといったところもありますが、AI相手だと勝手が違います。
流石のイーサンも後手後手になり、その結果大切な人を失うという悲劇も経験します。
アクション的にも前半のローマでのカーチェイス、そして後半のオリエント急行でのシークエンスはこのシリーズらしく手に汗握るシーンの連続で見応えがあります。
シリーズの良さを正当に発展させた手堅い最新作という印象ですが、個人的には前半はややつかみどころがなくやや乗りにくい印象がありました。
特に新しい登場人物である、グレース、そしてガブリエルの行動原理が見えにくかったからです。
彼らは二人ともこの物語では重要な立ち位置となりますが、なぜこのように行動するか、彼らの真意が見えにくかったため、やや登場人物同士の関係性が掴みにくかったのですよね。
グレースはただ巻き込まれているだけなのか。
ガブリエルは過去にイーサンと因縁があり、今はAIと共同して暗躍しているようですが、彼がなぜそのように行動しているのかがわからない。
これは後編で明らかになるのかもしれませんが、ややもやっとしたところがあった印象です。
そのため数いる登場人物の関係性が把握するのに時間がかかり、やや前半乗り始めるのに時間がかかりました。
それ以外はスパイアクション映画として完成度は高く、長尺を忘れて最後まで一気に見ることができる作品となっており、全てが明らかになるであろう後編なのでしょうね。
この先の見えなさは主人公イーサンも同じであり、見る側に同じような不安感を抱かせるのは、狙いかもしれないと思ったりもしました。
| 固定リンク
コメント