「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」任天堂のIP戦略
世界中で最も愛されているゲームのキャラクターと言っても過言ではないスーパーマリオブラザーズ。
それをリリースしている任天堂と、「怪盗グルーの月泥棒」などで有名なアニメーションスタジオ、イルミネーションがコラボして作ったのが本作「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」です。
公開されるや、世界中で大ヒットとなっている本作を見てきました。
まず言っておきますと、個人的にはスーパーマリオにはあまり思い入れがなかったりします。
世代的にはファミコン世代ではあるのですが、横スクロールゲームが苦手でほとんどやったことはありません。
最近は娘とマリオカートをやったりはしているのですが。
ですので、あまりキャラクターも詳しくなかったりします。
まずイルミネーションが制作しているので、アニメーションの品質は申し分ありません。
さらには任天堂でマリオシリーズを生み出した宮本さんがプロデューサーとして入っていて品質を担保しているためか、よくあるゲーム原作映画のようにゲームファンが「これじゃない!」と悲しむようなことはありません。
最近、任天堂はゲーム以外のIP活用に積極的な感じがしています(USJのスーパー・ニンテンドー・ワールドもよくできている)が、ただ権利を活用するだけでなく、品質もしっかり管理できているように思います。
本作が評価が高いのは、多くのファンを抱えるスーパーマリオというコンテンツが期待を裏切らない作りになっているからだと思いました。
正直、ストーリーとしては凡庸なものであると思いますが、ゲームなどでは描ききれない行間の部分を映画で表現できたのかなと思いました。
それにより、ゲームのキャラクターがより生き生きと感じられるようになったという点が本作が評価されたポイントなのでしょう。
本作を通じてマリオやその他のキャラクターは、ゲームよりさらに高精細化され掘り下げられました。
これはおそらくこれからのゲームにもフィードバックされ、よりスーパーマリオという世界がより豊かになっていくと思われます。
今回の成功により、この手法はスーパーマリオ以外の任天堂のIPにも適用される可能性もあるかと思います。
ゲーム、映画、スーパー・ニンテンドー・ワールドのような体験的施設などが充実していくことにより、さらにコンテンツとしてのパワーが上がっていきます。
これはディズニーが長年にわたりやってきたことで、ニンテンドーは日本のディズニーになる可能性もあるかもしれないですね。
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