「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」炭治郎の強さ
こちらの作品は厳密には映画として制作されたものではなく、「遊郭編」のラスト2話、そして「刀鍛冶の里編」の第1話をそのまま繋げたものとなります。
4月から「刀鍛冶の里編」のテレビ放映がされますので、そのティザー的な役割で公開されたと考えられますが、それでも劇場で見ると感じ方が違います。
やはり大画面と音響の違いは大きいです。
まず遊郭編の第十話ですが、これはほぼ全編、炭治郎ら鬼殺隊と妓夫太郎・堕姫の最終決戦を描きます。
私は元々は配信版をパソコンの画面で見ていて、それでもあまりの超絶作画に驚いたものですが、これを大画面で見るとさらに驚きます。
目で追いきれないほどのスピード感、迫力のあるアングル、緩急を織り交ぜたリズム、どれをとっても超一級品の仕上がりです。
「鬼滅の刃」の場合、手書きとCGを巧みに使い分けているようですが、それらの手法を知り尽くしているからこそ、使いこなせてこのような表現ができているのだと思いました。
これはテレビの画面だけでは収まらない仕上がりです。
そして第十一話です。
こちらは激しい十話から一転して、妓夫太郎・堕姫の悲しい過去のエピソードです。
「鬼滅の刃」は鬼にまつわるエピソードも心を打つものが多いですが、彼らの過去も哀しい。
社会の片隅でひっそりと生き、それでも迫害されて、人を憎み、結果鬼となった二人。
そして何より、彼らを思いばかる炭治郎に涙します。
炭治郎という男は剣が誰よりも強いわけではない。
けれどもその気持ちは決して揺らぐことがない。
それが彼の強さです。
第十話でも仲間が皆倒れ、自身の指の骨も折られたにも関わらず、決して鬼の首を獲ることを諦めなかった。
そして彼は人か、鬼かに関係なく、優しい。
最後に互いに罵り合う妓夫太郎・堕姫の口を塞ぎ、二人が安らかに逝けるようにしてあげました。
どんな状況であろうと、誰であろうと、優しいということに炭治郎は決してぶれません。
それは彼の強さです。
炭治郎の強さが味わえるのも「遊郭編」のラスト2話だと思います。
そうそう、善逸も伊之助のかっこよさを味わえるのもこの2話ですね。
特に善逸はかっこいい。
「刀鍛冶の里」編については、まだ導入編なのでなんとも言えませんが、柱が二人登場するので、どのように話が展開するか楽しみです(原作読んでいないもので)。
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