« 「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」段違いの映像表現 | トップページ | 「ラーゲリより愛を込めて」本当に生きる »

2022年12月27日 (火)

「仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル」インフレしてきているクロスオーバー

恒例の冬のライダー劇場版です。
オンエア中の最新ライダーと前作のライダーのクロスオーバーになっているのは、「仮面ライダーディケイド」と「仮面ライダーW」からの伝統となります(一部例外もありますが)。
「リバイス」は先が予想つかない展開で最後まで楽しましてもらいましたし、「ギーツ」も今までにないストーリーでこちらも毎回見逃せません。
これもそれぞれのライダーの世界観がしっかりと確立しているからであるからこそだと思います。
そのため、冬の劇場版のクロスオーバーは全く違う世界観の作品を接着しなくてはいけないため、かなり無理がかかります。
なので、イベントムービーとしては話題化できても、作品としてはなかなか厳しい評価となってしまいます。
個人的にはうまくいっているのは「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010」くらいだと思います。
これは「ディケイド」の世界を渡り歩くライダーという世界観がうまく機能しているためですし、また「W」の方は前日譚として非常によくできた話になっていたためだと思います。
そして最近のクロスオーバーは2つの世界観を接着することに加え、別の要素もプラスされています。
昨年であればライダー50周年の要素ですし、今回であれば「仮面ライダー龍騎」の要素です。
要素が増えれば増えるほど説明も必要になりますし、それぞれを描き方も薄くならざるを得ません。
「龍騎」ついては今までも何度か出てきていますが、毎度同じような登場の仕方になっていて新鮮味もありません。
もう少し掘り下げてくれれば、往年のファンも満足できるような気もしますが、結局はただの話題化の要素になってしまっているような気がします。
コロナのために計画が狂い、冬に公開となった「ゼロワン」の単独作品は非常にレベルが高かったように思います。
冬の劇場版はクロスオーバーでなければならぬということも見直ししてもいい頃かもしれません。
本作でも前半の「リバイス」パートは後日談として魅力的な展開であったと思うので、もう少し掘り下げても良かったように思います。
色々興行的に大人の事情もあるかと思いますが、徐々に物語がインフレーションしているので、考えてもらいたいところです。

|

« 「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」段違いの映像表現 | トップページ | 「ラーゲリより愛を込めて」本当に生きる »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」段違いの映像表現 | トップページ | 「ラーゲリより愛を込めて」本当に生きる »