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2022年8月29日 (月)

「ミニオンズ フィーバー」やはりツボが違う

「怪盗グルーの月泥棒」は見ましたが、その後ミニオンズとは縁がありませんでした。
いつの間にやら、登場作品としては本作で5作目になるのですね。
12年ぶり・・・。
ミニオン、見た時は可愛いとは思いましたが、ギャグ自体はそれほど大爆笑という感じではなく、ちょっと笑いのツボが自分としては違っていたからでしょうか、積極的に見たいとは思わなかったのですよね。
いつものようにスルーするつもりでしたが、娘が行きたいということでしたので、お付き合いで行ってきました。
最近「この映画見たい!」とか主張するようになってきました。
いい具合に映画ファンに育っています。
今回はグルーの子供時代ということで、舞台は70年代になっています。
オープニングは往年の「007」風のようなイメージでこれは笑えました。
それなりの年齢の映画ファンではないとクスリとはいかないかと思いますが。
他にも所々ディスコとか、カンフーとか70年代に流行った要素が入ってきます。
個人的には70年代はまだ子供で、時代感覚はジャストミートではなかったので、オープニングとカンフーネタくらいしか反応できず・・・。
ギャグ的にも相変わらず、自分のツボとは違っていたようで、みるみるうちに瞼が重くなってきました。
娘の方は時代感などは関係なく、ミニオンたちのナンセンスな笑いを大いに堪能したようで、満足したようです。
終わった後「何回か寝てたでしょ」とツッコミを受けました。
気づいていたか・・・。

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2022年8月15日 (月)

「ゴーストブック おばけずかん」でも大丈夫

6歳になった娘と一緒にこちらは見てきました。
一緒にアニメ映画は行ったことがありましたが、実写の映画は初めて。
2時間近くの尺なので大丈夫かな?と思いましたが、娘から行きたいと言い出したので、思い切って言っていました。
Youtubeなどで予告を見ていたらしく(今時の子どもらしい)、「『ずかんぼ』というお化けが出るんだよ」と言っていました(正確には図鑑坊でしたが)。
しっかりと映画好きに育ってくれています。
ストーリーとしてもちゃんと理解していたらしく、泣くべきところで泣いてました(ヒロインの湊が、主人公たちに別れを言うところ)。
ちゃんと感受性高く育ってくれてると感動しました。
さて、映画本編についてです。
本作は山崎貴監督ですが、今までもジュブナイルものを数多く手がけているので、子供でも見やすく、かつ大人の鑑賞にも耐えうる作品にしっかりと仕上がっていると思います。
子どもたちは願い事を叶えるためにお化けの試練に立ち向かいます。
試練は子どもたちにとってかなりの難易度ですが、彼らは前向きにその試練に挑みます。
この前向きさがいいと思いました。
現実の世界は色々難しいことも多いですし、自分の思う通りになるとは限りません。
けれども諦めずにやっていれば、事態はどうにかなったりするもの。
「おばけずかん」の中の文章に「でも大丈夫」という言葉が
必ず入っているのですが、これはこのような楽天的なものの見方をうまく表現できていると思いました。
必死に頑張るのは大変だけど、きっと良くなる、と信じる楽天性は人生生きていくには必要だと思います。
主人公たち3人はそんな楽天性を持っていると思いました。
唯一の大人として冒険に参加することとなってしまった先生役の新垣結衣さんも良かったです。
彼女は人生ちょっと諦めモードになっていたように思います。
就職もうまくいかず、流されるように代役の先生を勤めます。
けれど子どもたちと過ごす時間を通じ、彼女は本来やりたかったことを思い出しました。
彼女もこんな状況だけど「でも大丈夫」と思えるようになったのです。
大人の方がかえって諦めがちかもしれません。
「どうせ」とか「でも」とか否定的な言葉が頭の中に浮かびがちです。
そんな時こそ「でも大丈夫」という言葉が大切なのかもしれないですね。
そんなことを娘なりに感じてくれたようなので良かったです。

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2022年8月13日 (土)

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」シリーズの集大成

前作「炎の王国」で今まで管理されていた恐竜たちが、人間社会に解き離れたことが示唆されます。
原作者のマイクル・クライトンが「生命は道を見つけ出す」と言っているように、人間がいくら管理していたとしても生命は隙間を見つけ出し、外へ広がっていこうとします。
それはこの「ジュラシック」シリーズで共通して描かれているテーマであり、本作はその思想の集大成となっています。
前作のレビューの際に、その続編は恐竜と人間の戦いとなり、人間の滅びが描かれるのでは無いかと考えました。
しかし、本作は予想に反して、人間と恐竜の共存が描かれていました。
それは今日的なテーマでもあると思いましたし、そもそも生命は他者を滅ぼそうなどとは思うわけはなく(そんなのは人間だけ)、生態系として良いバランスを見つけていこうとするものであるわけですから、理に適った展開であると感じました。
ラストシーンで、現在の地球の生物種と恐竜たちが共存していく世界が描写されます。
生命はバランスをとっていく。
生命の逞しさを描いていると感じました。
人間もそのような生命の一つ。
バランスの中で生きていく存在であるということをもっと自覚すべきですね。
遺伝子操作の功罪についても触れられています。
うまく使えば遺伝病の治療法への解決の道筋が見つけられる。
しかし、悪用すれば予期せぬ変種により環境のバランスが一気に崩されるかもしれない。
管理できると思い込まず、慎重に進めていく必要がありますね。
シリーズの集大成として、出演者も豪華です。
「ワールド」のクリス・ブラッド、ブライス・ダラス・ハワードに加え、「パーク」からサム・ニール、ジェフ・ゴールドブラム、ローン・ダーンが出演しています。
1作目から見ている自分としては感慨深いです。
恐竜とのチェイスなどは、さらにスピード感を出しながら、1作目からある手に汗握るドキドキ感は継続しています。
このドキドキする感じはやはり「ジュラシック」シリーズならではですね。
シリーズの幕引きを丁寧にしっかり行った作品だと感じました。

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2022年8月11日 (木)

「劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア」尺が短く印象薄い

通常、夏の「仮面ライダー」の劇場版は単独作品で1時間半弱くらいの尺で公開されることが多いですが、本作はほぼ1時間と例年よりもかなり短くなっています。
そのせいか、内容的にはやや薄く、掘り下げが甘い印象です。
テレビシリーズがかなり凝ったストーリー展開なのに対して、物足りない印象が残りました。
「仮面ライダー」シリーズの単独作品は、テレビシリーズと同じ時系列に設定されるタイプと、パラレルワールド的な世界のタイプと分けられますが、本作は前者。
ちょうど放映されているテレビシリーズとほぼ同じころの出来事のようです。
テレビシリーズ第47話ではジョージ狩崎が五十嵐家を襲ったところですが、彼の悪魔が劇場版でのヒールとなっており、狩崎を中心にテレビと劇場版が密接にリンクしています。
この手法は両方を盛り上げるには有効かもしれませんが、劇場版単体として見ると、ちょっと分かりにくく、それが内容の薄さにつながっているような気がします。
「仮面ライダー電王」の劇場版も同じような印象でした。
私にとって歴代平成ライダーの劇場版の最高傑作は「仮面ライダーW」で、これもテレビシリーズと同じ時系列の作品ではありましたが、単独作品としても見応えのある作品として仕上がっていたように思います。
最近では「仮面ライダーゼロワン」の劇場版も良かったですが、それらと比べるとストーリーの密度がやはり低い。
監督は「仮面ライダーW」や「仮面ライダーフォーゼ」の坂本浩一さんなので、多人数ライダーのアクションは見せ所がたくさんあります。
それぞれのライダーのかっこいいところを見せる手腕はさすがだと思いますね。
とはいえ、ストーリーが物足りない。
同時上映の「ドンブラザーズ」が短尺ながらキレキレだったのに比べて、残念な印象は残ります。

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2022年8月10日 (水)

「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」濃いキャラクターたち、楽しめます

前作「機界戦隊ゼンカイジャー」がそれまでのスーパー戦隊シリーズの集大成といった趣でしたが、それを次ぐ「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」はスーパー戦隊のフォーマットをことごとく破り、新しさを全面に出して、可能性を一気に広げている意欲作となっています。
シリーズ当初は見ていて戸惑いもありましたが、キャラクターの濃さ、予期せぬ展開に、次第に病みつきになってしまいました。
その劇場版が本作となります。
通常夏映画は「仮面ライダー」と同時上映で、「スーパー戦隊」は30分弱ぐらいの尺となっており、テレビとほぼ長さは変わりません。
ですので今までは、映画ならではの特別な敵などを登場させるとどうしてもテレビシリーズに比べると慌ただしく、内容としても薄くなりがちでした。
本作はプロデューサー曰く、特別な敵と戦うといった映画ならではの展開は「仮面ライダー」に任せ、前座として賑やかに、あくまで「ドンブラザース」らしさを全面に出すということを狙ったそうです。
それはうまくいっていて、テレビシリーズと同様のはちゃめちゃな展開で楽しく見れました。
「ドンブラザース」の魅力は濃いキャラクターたちと書きましたが、その中でも特別にいい味を出しているのが、メンバーの一人であるオニシスターに変身する鬼頭はるか。
演じるのは志田こはくさんですが、なにしろすごくいい。
ポジションとしてはヒロイン役ではあるのですが、体を張っているというか、若いのに変顔も出し惜しみなく、稀有なコメディエンヌぶりを発揮しています。
今回は映画の中で映画を撮るという劇中劇の体となっていますが、その中での役も通常よりも輪をかけて崩してきてます。
本作はドンモモタロウこと桃井タロウが主役で間違いありませんが、主役を食うほどの存在感は素晴らしい。
男の子向けの「スーパー戦隊」でここまで女性キャラクターが存在感を出しているのは初めてではないでしょうか。
小さい男の子はどう受け取っているのでしょう。
こういうお姉さんは好きそうですけれどね。
最近のスーパー戦隊は脚本がスマートな作品が多い印象があります。
見やすいのは間違い無いのですが、ちょっと物足りない時もあります。
本作を担当しているのは井上敏樹さんで、ベテランだからこその従来からジャンプしたストーリーで毎回意表をつかれます。
はちゃめちゃな展開も「スーパー戦隊」シリーズの面白さでもあるので、そのようなDNAも大事にしていってほしいです。
無茶苦茶やってもストーリーとしては破綻していないのが、さすが大御所な感じです。

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