「映画 クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」 先送りとの戦い
前回に引き続き、5歳の娘と行ってきました。
5歳と言えば、しんちゃんと年齢が一緒ですね。
自分の子供を見ていても思うのですが、子供っぽいおバカなこと(しんちゃんの真似をしてお尻プリプリ〜とかやったりする)もするかと思うと、時折妙にしっかりしたことを言ったりして驚かされます。
改めてしんちゃんのキャラクター設定って、5歳児の生態をうまく捉えているな、と思います。
「クレヨンしんちゃん」は私の子供の頃はまだ始まっていなかったので、子供と一緒に見始める前は見たことがありませんでした。
子供の親になって見てみると、親子の話などはグッとくるものが多いのですよね。
こちらの映画もそうでした。
子供と過ごす日々はかけがえがなくて、親が子供を奪われたならば何があろうと取り戻したい。
そんなひろしとみさえの気持ちに共感しまくりでした。
しんちゃんも家族と過ごす日を大切に思っていて、自分の娘もそう思ってくれていたら嬉しいなとも感じました。
あと、しんちゃんの映画はそのおふざけなトーンの裏に、まじめなテーマが織り込まれていることがあります。
本作で登場する忍者たちは「地球のおへそ」を代々守っています。
そのおへその栓が抜けてしまうと、たちまち地球のエネルギーが放出されてしまい、地球は滅びてしまうからです。
この忍者たちを統べるのが長老です。
彼は地球のおへそを守っているかと思いきや、純金からできている栓から得られる富で私腹を肥やし、地球の将来のことなど全く気にしていないのです。
この長老という人物は現在の社会における指導者たちの姿と重なります。
環境問題を含め、地球が課題を持っていることを知りながら目先の利権ばかりに目を奪われ、問題を未来の子供たちに先送りにしてしまっている。
そういう施政者のメタファーがこの長老なのです。
彼に対して、子供たち、そして彼らの親たちが戦いを挑むのが本作です。
子供にはずっと幸せに暮らしていってほしいと思うのが、親心。
その親心を施政者は忘れているのではないか。
相変わらず「クレヨンしんちゃん」は奥が深いと思った次第です。
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