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2021年12月29日 (水)

「キングスマン:ファースト・エージェント」 テイストもクラッシック

仕立てのいいスーツを着こなしながら、過酷な任務でもスタイリッシュに闘うエージェントを描く「キングスマン」シリーズの最新作です。
最新作ではありながら本作はキングスマンの誕生秘話、つまりプリクエルとなっています。
監督は全2作に引き続きマシュー・ヴォーンとなっています。
同じ監督ですが、随分雰囲気は全2作とは異なっている印象でした。
今までの「キングスマン」は非常にノリが良くて、クラッシックなルックでありながらも、ポップな印象を与える不思議な魅力がありました。
本作はどちらかというととてもスタンダードな作りであったと思います。
ノリの良さというのは今までの作品ほどは感じられず、オーソドックスなスパイ映画の印象でした。
時代的には第一次世界大戦前夜ということですので、あまり今までのようなテンポで描くのはマッチしなかったということでしょうか。
あの雰囲気が好きであった自分としては少々残念だったところです。
ガイ・リッチーの「シャーロック・ホームズ」などは時代は19世紀でもノリは現代的なテイストで、個性を出していたので、あんな感じでチャレンジしたらよりマシュー・ヴォーンらしい感じが出たかもと思いました。
ストーリーとしては面白くないことはなく、ヨーロッパの第一次世界大戦前の歴史に詳しい人が見ると、さまざまな出来事の裏で謎の組織とオックスフォード卿たちの戦いがあったことにワクワクすると思います。
第一次世界大戦の引き金となったセルビアの皇太子の暗殺なども描かれます。
ただあまりこの時代に詳しくなくとも、そこが気になって見れないということはありません。
歴史を知っているとより深く楽しめるということですね。
個人的には現代のキングスマンの続編を早く作ってほしい。
あのノリのアクションが見てみたいです。
あと「ステイツマン」のスピンオフの企画もあるらしいので、こちらも見てみたい!

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2021年12月28日 (火)

「仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ」 「お祭り」はもういい

今年の夏の「仮面ライダー」の劇場版は50周年ということと、今年の「機界戦隊ゼンカイジャー」がスーパー戦隊45作品目ということでコラボレートした「スーパーヒーロー戦記」という形で公開されました。
冬は単独の「仮面ライダー」作品ですが、50周年記念作品ということで、例年通り昨年の作品(セイバー)と今年の作品(リバイス)のクロスオーバー作品となっています。
周年記念作品となっていますが、平成も終わりそうな頃から「仮面ライダー」に関してはこれらの作品群をいろいろな角度から総括しようとする試みが劇場版ではなされていて、個人的にはこの様な形の周年記念は食傷気味に感じています。
現在オンエア中の「リバイス」のテーマは家族ですので、本作でも時代を超えた家族の絆、仮面ライダーの歴史が描かれていますが、これについても今までの「仮面ライダー」作品では何度かテーマになっており、新味がありません。
昨年の「ゼロワン」の劇場版は、コロナによって公開時期が冬にずれたため、例年のような新旧コラボ作品とはなりませんでしたが、その分完成された作品世界の中で突き詰めた形での劇場版だったため、とてもシャープな出来栄えとなっていたと思います。
新旧コラボ作品はどうしても異なる作品世界を融合させるところに無理があったり甘い部分が出てきてしまい、そこが子供騙し的な設定に感じられたりするものです。
「ディケイド」や「ジオウ」など作品そのものがメタな要素を持っている場合はそれも違和感がないのですが、「セイバー」「リバイス」だとあまりに違いすぎるため、それらが違和感なく併存する世界に違和感を感じてしまうのです。
周年映画だからお祭りだからいいじゃないということもあるかもしれませんが、それがたまにならまだ割り切れるのですが、公開作品が全てそのようなお祭り映画になってしまっている状況がちょっと良くないかなと感じています。
ちょっとインフレーションを起こしている気がするのですね。
ですので、同じく50周年記念と銘打ち制作が進行している「シン・仮面ライダー」や「仮面ライダー Black Sun」には期待しています。
半端にメタな展開でお祭り騒ぎをするのではなく、それぞれ原点を見つめ直すという視点で作られている様なので。
それらの作品も制作を進めているということで、東映もちゃんとわかっているとは思うのですが、本作のようなお祭り映画ばかりを作り続けていると、過去の財産だけ食っていく様な状態になっていくのではないかと心配してしまいます。
一時期「ウルトラマン」はその様な過去の財産だけで食っているような状態になってしまいました。
私はその頃から「ウルトラマン」からは離れていってしまいました(今はまた面白くなっている様ですが)。
新しいコンテンツを作り続けていくことにこそそのシリーズが生きていく道はあると思います。
「仮面ライダー」も歴史の長さに甘んじることなく、新しい驚きを見せていくということで生き抜いていってほしいと多います。
現在オンエア中の「リバイス」は昨年の「セイバー」とは異なりかなり脚本も面白く、先行きが見えない展開で毎週楽しみにしております。

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2021年12月 5日 (日)

「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」バディムービーとして正統進化

大ヒットした「ヴェノム」の続編となる作品でアンディ・サーキスが監督しています。
ヴェノムは元々はコミックでスパイダーマンの敵役として登場しましたが、「ヴェノム」では映画の「スパイダーマン」とは全くリンクがない形で登場した独立した作品でした(過去形)。
サム・ライミの「スパイダーマン3」ではヴィランでしたが、スパイダーマンの暗黒面を持っているような複雑な存在でありました。
そのイメージもあり初回登場時もダークヒーローのイメージで鑑賞しましたが、このヴェノムは思いのほかユーモアもあり、人間味のあるキャラクターとなっていました。
そういう点では個人的には期待とは違っていたのですが、主人公エディとヴェノムの掛け合いはいわゆるバディムービーのような軽妙さがあり、その点が多くの人に受け入れられjヒットしたのではないかと思います。
最近のヒーロームービーは長尺化が進んでいますが、2時間以下と見やすい尺であったのも要因の一つですね。
続編である本作はその様な前作のヒット要因を踏まえて作られているように思いました。
2作目ということでエディとヴェノムの掛け合いも磨きがかかっています。
こういうバディムービーは正反対の性向の二人が組み合わさるほどに面白くなりますが、ヴェノムの粗暴ながらも愛嬌があるキャラクターの魅力が増していている点がよかったですね。
主人公のエディより存在感があるかもしれません。
映画の尺は前作よりもさらに短く1時間半強くらい。
そのためサクサク展開進みますし、複雑さもありません。
最近の複雑な映画に慣れている身としては、ちょっと物足りなさを感じるところもなくはないのですが、あまりこの手の映画を見ない方には受け入れやすいかもしれません。
個人的には敵役二人はもう少し踏み込んで描写してくれた方がより魅力も増したかなと思いました。
いい俳優を当てているのでちょっともったいないですね。
ラストのバトルは大きな音に弱いというシンビオートたち特徴を踏まえたもので、目まぐるしく変身と解除が変わっていく状況で目新しかったです。
<ここからネタバレあり>
この映画で何が一番びっくりしたって、エンドロール中のマーベル映画では恒例のおまけ映像です。
ここで今まで独立している物語であった「ヴェノム」がMCUの「スパイダーマン」にリンクする可能性が示唆されました。
1月に公開される「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」ではマルチバースが本格的に物語に組み込まれ、サム・ライミ版やマーク・ウェブ版の敵キャラ(グリーンゴブリンや、ドクター・オクトパス、エレクトロなど)が登場することがわかっています。
ヴェノムは冒頭に書いたように「スパイダーマン3」に登場はしていますが、本作のヴェノムとは設定が違います。
「ヴェノム」にはスパイダーマンが存在しているような描写はありませんでした。
しかし、本作ではおそらくドクター・ストレンジの秘術によりマルチバースが交差し、本作のヴェノムがMCUの「スパイダーマン」の世界に来てしまったらしい状況になっている様です。
「ノー・ウェイ・ホーム」で実際にヴェノムが登場するかどうかはわかりませんが、いずれどこかで接点が設けられるようになるのでしょう。
MCUでは叶わなくとも、ソニーが進めようとしている「スパイダーバース」の中では十分ありそうです。

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