「ジェントルメン」 ガイ・リッチーの原点回帰
ガイ・リッチーの原点回帰ともいうべきクライム・アクションです。
恒例のフィルム巻き戻しもあります。
これはジョン・ウーの白い鳩と同じくらい、ガイ・リッチーのサインのようになってきてますね。
マシュー・マコノヒー演じる麻薬王が引退するという噂がロンドンを駆け巡ります。
その利権を得ようと群がるマフィアたち。
麻薬王に恨みを持つゴシップ誌の編集長が暗躍し、その裏情報を麻薬王の右腕に売りつけようとする記者。
彼らは欲ぶかさ故に相手を騙そうとしますが、予期せぬことが次々と起こっていきます。
さらにロシア人マフィアやロンドンの街のチーマーまでが絡み始め、事態は誰にもコントロールできなくなるローリングストーン状態に。
麻薬王が池に小石を投げ込んだら、さざなみがどんどん大きくなり結局は誰もを巻き込む大津波になってしまったという体。
物語が坂道を転げ落ちていくような展開はガイ・リッチーらしいです。
彼の作風が好きな人は、好きな映画ですよね(私は結構好き)。
万人受けするかというと、ちょっとわからないですが。
結局最終的には一番肝が据わっている人間が勝つという。
麻薬王のセリフに「ジャングルの王はうわべの振る舞いだけでなく、本当の王にならなくてはならない」というのがありましたが、まさにそれで、本当の王であるべく肝が据わっているかが勝負を決めたということですね。
ロンドンというと割と小綺麗なイメージがあったのですが、割と危なそうなところあるのですね。
ちと怖いです。
あと貴族というと暮らしが豊かなイメージがありますが、現在は懐事情はかなり厳しいというのもわかりました。
ダウントン・アビーの時代じゃないのね。
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