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2019年12月27日 (金)

「アナと雪の女王2」 新しい価値観の提示

一人で字幕版を、続いて日本語吹き替え版を娘と一緒に、都合2回観てきました。
そう言えば前回も字幕版と吹き替え版を1回ずつ観たような。
正直言うと、個人的には2作目よりも1作目の方が好きではあるのですが、評判を聞くといろいろですね。
同僚の女子二人は「2」の方を圧倒的に支持していました。
私の娘の場合は「1」の方がしっかりと観ていた気がします。
歌は「1」の方が歌いやすそうですよね。
さてなぜ私と女子二人の評価が別れてしまったかですが、今回の作品におけるエルサとアナに現代を生きる女性が共感しやすい要素があったのではないかと思いました。
今回の「2」でエルサがどうしてあのような特殊な力を得たのか、秘密が明らかになります。
ただそのエピソードが彼女たちの心を掴んだのではなく、二人の生き様が共感性を呼んだのではないかと考えました。
エルサはその能力と長女ということで、女王として大きな責任を背負っています。
彼女は非常真面目な性格であり、その危険を伴うかもしれない責任を自分一人で背負おうとします。
社会に出て、以前に比べて責任感のあるポジションにつくこともあったり、家庭のことについてもいまだに多くの部分を背負っている彼女たちは、エルサの感じているプレッシャーを自分ごとのように捉えたのかもしれません。
またアナについては、エルサとは異なり特殊な能力を持っているわけではない普通の女性です。
彼女の性格はとてもポジティブで前向きではあるますが、エルサと比べると何でもない人間であるという自覚があります。
それでも何かをしなくてはいけないという思いは強く、挫けそうになりながらも一歩一歩進んでいこうとします。
この辺りも現代の女性が共感しやすい点であるような気がします。
本作についてはエルサとアナは途中から別行動をとりますが、それぞれが歩む道筋で彼女たちは自分たちの責任感、使命感を試されます。
そして家族や友への思いも。
それらを力にして、彼女たちは進み続けます。
決して挫けずに。
昔に比べ女性も色々と背負うものが増え、そして前進することが求められる。
みなプレッシャーを感じていると思うのですが、本作のエルサとアナの姿を観ると、少し前向きな気持ちになれるのかもしれません。
また本作については自分たちのいる環境が、古い価値観により築き上げられたものであったということをエルサとアナは知ります。
それは男性的なものの考え方で築き上げらた価値観であったと言えます。
それを二人は文字通りぶち壊します。
女性らしい多様なものを受け入れる新しい価値観を新しい王国に二人は導入するのです。
鉄壁のように作られた男性主体の価値観に対しての彼女たちの新しい生き方の提示なのですね。
その辺りも女性に支持された理由ではないかと思いました。

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