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2019年12月15日 (日)

「ゾンビランド:ダブルタップ」 全員揃う奇跡

ホラー映画は苦手なのですが、前作は知り合いのお勧めもあって行ってきたのでした。
昨年の「カメラを止めるな!」もあってか、日本でも今となってはゾンビコメディ映画は市民権を得ている感もありますが、当時はまだまだマイナーな存在。
「ショーン・オブ・ザ・デッド」という知る人ぞ知る名作はありましたが。
公開していたのも渋谷の単館だったと思います。
出ている人も作っている人もマイナーな人ばかり。
しかし、蓋を開けてみれば非常に面白い。
コメディなので基本的に笑える映画なのですが、ロードムービーの体裁を取っていて、意外と情感もある。
当時のレビューを見てみると、名作「ミッドナイト・ラン」になぞらえていました。
先ほど出ている人はマイナーな人ばかりと書きましたが、主人公ら4人のメンバーと言えば、ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、エマ・ストーン、アビゲイル・ブレスリンと錚々たるメンバーばかり。
公開当時は子役でブレイクしていたアビゲイル・ブレスリンが一番有名だったのではないでしょうか。
ジェシー・アイゼンバーグは前作の翌年の「ソーシャル・ネットワーク」のマーク・ザッカーバーグでブレイクし、ウディ・ハレルソンは「ハン・ソロ」や「ハンガー・ゲーム」などのメジャー映画や「スリービルボード」などの渋めの作品まで広く活躍中です。
エマ・ストーンに至っては「ラ・ラ・ランド」でアカデミー主演女優賞を獲得しているスターとなっています。
「ゾンビランド」の続編があると聞いたときは、今となってはスターとなった彼らがこんなB級映画(失礼!)に出演するのだろうかと思ったのですが、全員揃っていることにびっくりです。
出演者が10年前から変わって現在ではブレイクしたと書きましたが、制作者も同様です。
監督のルーベン・フィッシャーは昨年公開の「ヴェノム」を監督し大ヒットさせました。
そして脚本家のレット・リースとポール・ワーニックは「デッドプール」を書いています。
このように輝かしいキャリアを進んできた出演者も制作者もオリジナルメンバーがここまで揃うのは奇跡ですね。
じゃあ、作品が変わってしまったかというと、そういうわけではありません。
いや、もうバカバカしい役はやれないと出演者が言ったりしないかと他人事ながら心配していたわけです。
10年後の設定というのに、前回と変わらない(成長が感じられない)キャラクターにホッとしたりしました。
基本的には前作とトーンは大きく変わっていないので、前作を初めて観た時の衝撃はなかったのは正直なところではあります。
けれども期待していたことはしっかりやってくれているというところはあり、裏切られたということではありません。
変わらない4人が相変わらずいてくれてただ嬉しかったですね。
次回また10年後よろしくお願いします。

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コメント

私もホラーやゾンビ映画は苦手なのでずが、
コメディーなので前作も見ています。
役者の格がくーんと上がった4人が、
そのまま出ているだけでなく、
ビル・マーレイも登場するのが嬉しかったです。
しぶとく生き残っているおバカのマディソンも、
笑わせてもらいました。^^

投稿: 風子 | 2019年12月17日 (火) 21時56分

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