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2019年4月 6日 (土)

「バンブルビー」 シンプル イズ ベスト

「トランスフォーマー」の第1作を初めて見たときは度肝を抜かれました。
車からロボットへまるで手品を見ているかのように見事に変形する様に目を見張ったのです。
しかし人間とは怖いもので、一度は驚いた描写にもいつしか慣れてしまいます。
その思いを知ってかしらずか「トランスフォーマー」シリーズはいつしかビジュアルもストーリーも過剰に、過剰にという方向に向かっていったと思います。
個人的にはすでに2作目あたりでビジュアル的にはお腹いっぱいな気分になりました。
ストーリーも後付けで色々と設定が出てくるので「ロストエイジ」くらいからあんまり考えるのを止めました。
もうここまで見てきたから、仕方がなく付き合っている感じもします。
そういう満腹感を多くの人が感じていたからでしょうか、本作「バンブルビー」はビジュアル的にもストーリー的にもシンプルになっています。
「バンブルビー」が描くのは「トランスフォーマー」の第1作目よりも前の話でいわゆるプリクエルになります。
本作はサイバトロン星の記憶を無くしたバンブルビーと少女の交流をメインに描きます。
異世界の生き物を少年・少女の交感というのは、「E.T.」など多くの名作を生み出している黄金パターンと言えます。
本作は王道で典型的なストーリーとなりますが、複雑化している「トランスフォーマー」シリーズを意識すると、とてもシンプルでそれゆえ安心して見ていられます。
幼児退行してしまったかのようなバンブルビーは機械でありながら愛らしく、主人公チャーリーでなくとも守ってあげたい気分になりますよね。
この辺りに「E.T.」との類似性を強く感じるところです。
そう言えば、本作の製作総指揮はスピルバーグでしたね。
アクション部分については最近の「トランスフォーマー」シリーズのように画面あたりの情報量を抑えているように感じます。
そのためアクションの中心をしっかりと見ることができるので、見ていて疲れないです。
最近の「トランスフォーマー」は見終わるとほんと疲れますから(3D見ようものならなおさら)。
ビジュアル的にもストーリー的にもシンプルを意識した本作。
個人的には最近の「トランスフォーマー」シリーズの中では最も良いと思いました。
さて「バンブルビー」を経て「トランスフォーマー」シリーズはどこへ向かうのでしょうか。
本編の方は話を広げすぎて収集つかなくなっているようにも感じますが、果たして?

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