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2018年11月17日 (土)

「ヴェノム」 思っていたより「いい人」

世界各国で大ヒット、快進撃中の「ヴェノム」を観に行ってきました。
もともとヴェノムはコミックの「スパイダーマン」に登場するヴィラン(悪役)ですが、今回の作品ではスパイダーマンは登場せず、独立した作品となっています。
サム・ライミの「スパイダーマン3」には登場していましたよね。
またこちらはマーベル・シネマティック・ユニバースとも(今の所は)リンクしていません。
ヴェノムはもともとヴィランなので、今までのマーベルヒーローとは異なる真のダークヒーローという触れ込みでした。
しかし、観たあとの感想としてはちょっと思っていたのとは違うなというものでした。
ヴィランが主役になったダークヒーローということであるならば、もっともっと邪悪でいいんではないかと。
今回の作品に登場するヴェノムは人を食ったりするのですが、性格的にはユーモアのある兄ちゃんって感じなのですよね。
邪悪というのからはほど遠い。
自分には制御できない人を食いたいという欲望と戦うとか、もっとハードな展開を期待していていたのですが、結局のところもっと悪い奴が出てきてそれと戦ういいヒーローという位置付けに落ち着いてしまいました。
結局他のアメコミヒーローと変わらないじゃないかということですね。
同じような印象はDCの「スーサイド・スクワッド」でも受けました。
私が期待していたのは、「デビルマン」とか「ジキルとハイド」とか自分の中の悪と善がせめぎ合う葛藤を描くというイメージであったのですよね。
最近で言えばマーベルの「ローガン」などはそのような葛藤が描かれていて、それがハードな大人向けのアメコミヒーローという新しい方向性を提示できていたのではないかと思います。
自分で制御しきれない破壊衝動と己の両親が自分の中で戦うといったようなことを期待していたのですが、本作では自己の中での衝動と良心がせめぎ合うというようなところはほとんどありません。
私はエディとヴェノムが馴れ合ってしまっているような印象を受けました。
もう少し二人の間での確執などがあれば物語としては、他のマーベルヒーローとは異なる色が出せたのではないかと思います。
聞くところによれば製作のソニーは将来「スパイダーマン」とのクロスオーバーも考えて、R指定にはしなかったらしい。
撮ったけれども使われていないシーンもずいぶんとあるとのことで、もしもっとハードな展開があって、将来的なすけべ心のために作品の切れ味が弱くなったのであればちょっと悲しい。
まあ、会社としてはヒットしたので良い判断であったということなのだろうけれど、個人的にはもっとアメコミヒーローは色々な幅で広がりを持って行った方がいいのでないかと思います。

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