「アントマン&ワスプ」 ヒーローとダイバーシティ
「アントマン&ワスプ」
本作が公開する前から気になっていたことは、一連のマーベル・シネマティック・ユニバースの時系列のどこに位置付けられているかということ。
アントマンは「シビル・ウォー」には参加していましたが、前作の「インフィニティ・ウォー」では姿を見せず。
本作で語られる物語が、サノスの指パッチンの前なのか後なのかというとことが一つのポイントです。
「インフィニティ・ウォー」にアントマンが参加できなかったことはすぐに語られていて、「シビル・ウォー」の時に当局に捕まってしまったため、ずっと自宅軟禁中だったというわけですね。
なるほど・・・。
「インフィニティ・ウォー」でかなりシリアスな展開になった後の最新の作品が本作「アントマン&ワスプ」。
この作品はトーンが全体的に明るいので、深刻さがちょっと緩和されてシリーズ全体でいうと一服のお茶のようなホッとした感じがありますよね。
アントマン=スコット・ラングの友人であるルイスが自白剤をうたれて、ペラッペラ喋るくだりはバカバカしくて結構好き。
なかなかああいうテイストは「アベンジャーズ」ではできないですよね。
この作品タイトルが「アントマン&ワスプ」なのですが、主人公はアントマンというよりは、タイトルのまんまワスプも加えたダブル主人公という感じがしました。
エピソードはピム博士とその妻、そしてホープ(=ワスプ)の家族の話が中心なので、どちらかといえばワスプの方が主人公ぽい。
ちょいとアントマンは影薄いかな。
そういう点でいうと実は本作はマーベルの一連のマーベル・シネマティック・ユニバースの中ではターニングポイントとも言える作品かもしれません。
アメコミヒーロー物というと、今までは男性、そして白人が主人公のものが多かったですよね。
最近は「ブラックパンサー」でマーベル初の黒人ヒーローが登場していますし、DCですが「ワンダーウーマン」がヒットしたのも記憶に新しいところ。
だんだんとヒーローの世界もダイバーシティを意識し始めているのかもしれません。
今後登場が予定されているのは「キャプテン・マーベル」でこちらは、マーベル初の女性ヒーローの単独作品です。
こちらは若き日のニック・フューリーも登場するということで、マーベル・シネマティック・ユニバースとしても重要な位置づけになりそうです。
大きくフェーズも変わろうとしている中で、ヒーローの有り様も変わっていくというタイミングなのかもしれないですね。
あと一つ残っていた疑問は、指パッチンの前か後かということですけれども、それは最後に明かされます。
ネタバレになるので、ここでは記しませんが。
アントマンが今後のインフィニティ・ウォーにおいて、大きな役割を果たしそうなことが伺えます。
ますます楽しみになりますね。
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