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2018年1月29日 (月)

「祈りの幕が下りる時」隠された切ない想い

東野圭吾さんの人気シリーズ「加賀恭一郎」シリーズの完結作の映画化作品です。
テレビドラマの「新参者」から阿部寛さんの加賀がスタートしたので、「新参者」シリーズとも言われますね。
私はその「新参者」シリーズの初劇場作品の「麒麟の翼」が初めての「新参者」シリーズでした。
確か「泣けるミステリー」と言われていたと思いますが、宣伝通りにとても泣けたのを記憶しています。
それからテレビシリーズやスペシャル版をレンタルして全部観たのですが、どれも泣けてくるのですよね。
東野圭吾さんの作品はミステリーといってもトリックだけが重要ではありません。
それよりも、事件の背後にある人の情を描いているのですよね。
悪意で事件が起きるのではなく、誰かが誰かのことを大切に思い、そのことによって事件が起きてしまう。
その隠された想いが加賀の手によって明らかにされていき、その想いの深さによって心が揺さぶられるのだと思います。
「麒麟の翼」でも父親の子供への想いがキーとなっていました。
そして本作もやはり親と子の想いがキーとなります。
本作は加賀シリーズの完結作というだけあって、彼がなぜ日本橋署にいるのか、そして「赤い指」でも触れられた母親の失踪にも話が及びます。
この事件では加賀自身の親子関係、そしてその想いが重要なファクターです。
そしてもうひとつの親子の想いも。
「麒麟の翼」を観たときは、独り身であったのですが、それから時が経ち、自分自身が結婚して、子供もできました。
幼い子供を見ていると、月並みですが何ものにも代え難いという思いになります。
子供を守るためならば、なんでもしたいと思います。
独身の時は想像しかできなかったのですが、自分がそういう立場になると、まさにそのとおりだと感じます。
本作ではある親子の互いへの強い想いが描かれます。
親はまさに自分の人生を欠けて子を守ります。
子はその想いに答えようと生き、そして最後は親の願いを叶えようとします。
それが悲劇につながってしまうのですが、そこの強い思いに心が揺さぶられました。
今の自分の立場でまた「新参者」シリーズを見直したら、印象が変わって受け止めるかもしれません。
また東野圭吾さんの原作にもチャレンジしてみたくなりました。

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