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2016年12月14日 (水)

「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」 対照的なシリーズ


こちらトム・クルーズ主演の「アウトロー」の続編となります。
本作は監督が交代し、トム・クルーズとは「ラストサムライ」でも組んでいるエドワード・ズウィックがメガホンをとっています。
現在トム・クルーズが出演しているシリーズものとしては「ジャック・リーチャー」シリーズと「ミッション・インポッシブル」シリーズがありますが、同じアクション映画といいつつもテイストは真逆と言っていいように思います。
「M:i:3」以降の「ミッション・インポッシブル」シリーズは、ハイテク機器を駆使したチームワーク戦をスマートにスタイリッシュに描いているイメージがありますが、対して「ジャック・リーチャー」シリーズはローテクで一匹狼な戦いを、タフにワイルドに表現しています。
本シリーズのアクションの方がより肉体的な感じ、フルコンタクトな感じがしますよね。
一時期流行った華麗なアクションという印象でもなく、武骨で肉と肉、骨と骨が当たるゴツゴツとしたタッチがあります。
両シリーズともにトム・クルーズ自身がプロデュースしていますが、狙ってテイストの違いを出しているのでしょう。
トム・クルーズは自分が一定のイメージで固定されることを避けるため、自身で様々なテイストの作品をプロデュースしているのかもしれませんね。
前作の「アウトロー」はアクション映画でありつつもミステリー的な要素も強かったですが、本作ではその要素は薄らいできています。
その代わり本作はジャック・リーチャーと、その娘(だと言われる)サマンサの擬似的な親子愛にフォーカスが当てられています。
これはこれでいい雰囲気に仕上がっています。
ずっと一人で生きてきた不器用な男が、自分でも意外に思いながらも父性に目覚めていく姿をトム・クルーズは演じていたわけですが、今まで彼は父親というイメージが薄かったので、新鮮に見えました。
このシリーズ、流れ者が行く先々で人々と出会い物語が生まれるというところは、昔の西部劇を髣髴とさせる感じもあります。
原作は読んでいないのですが、これからも各地を放浪し、人と出会っていくという展開でシリーズ化もしやすそうですね。

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