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2016年10月 9日 (日)

「仮面ライダーゴースト」 ゴーストのように印象薄い

歴史上の偉人の力を借りてフォームチェンジするというアイデア、ビジュアル的にも上着(パーカー)を装着したようなスタイリングと、従来のライダーとは異なるネガポジ反転のフェイスデザインなど、平成仮面ライダーらしい新しいアイデアが詰まった「仮面ライダーゴースト」でしたが、全体的に盛り上がりに欠ける印象を持ちました。
最近の平成ライダー「鎧武」「ドライブ」と比べても1年間続く物語のけん引力が弱かったかなと。
「鎧武」は当初からは想像できない展開で大河ドラマ性がありましたし、「ドライブ」についても進之助の殉職、真の悪役である蛮野が登場してからは大きく物語が動きました。
それに比べて「ゴースト」は特に終盤での引きの弱さが感じられました。
主人公タケルは第1回で眼魔に殺されてしまいますが、仮面ライダーゴーストとして復活。
しかし、これはあくまでゴーストとしての復活で本当に人間として蘇るには、99日(途中で1度リセット)間で15個の眼魂を集めなくてはいけないという設定になっています。
この設定を有効に使えば、タイムリミットサスペンス的な物語のけん引力がもっと出てきたはずだと思うのですが、さほど強くは感じられなかったのですよね。
劇場版のときのレビューにも書きましたが、中盤で一度タイムリミットが訪れる時を描いたのですが、割とあっさりリセットされてしまい、その重みがちょっと減じたように感じました。
その後もそれほどそこにストーリーの重点を置いたわけではなかったので、結果終盤の盛り上がりにはつながらなかった仕掛けであったかなと。
主人公のタケルもちょっと弱いキャラクターであったようにも感じます。
ホワッとしていていい青年なのですが、ちょっとクセがない。
真面目で正義感があるのだけれど、キャラクターとして弱かった。
主人公のキャラが弱いと物語全体の個性も弱く感じられるのですよね。
Amazonプライムビデオ用にオリジナルで作られた「仮面ライダーアマゾンズ」の制作発表会で東映の白倉プロデューサー(いままで数多くの平成仮面ライダーをプロデューサーを務めていた)が、「最近の仮面ライダーは面白いですか?」という問いを記者さんたちにしたという記事を読みました。
確かに平成仮面ライダーというコンテンツは「ゴースト」で17作目になり、歴史あるシリーズとなってきました。
意外性のあるモチーフやビジュアルを打ち出すという平成仮面ライダーらしさはまだ持っていると思いますが、物語や世界観においてはわりと手堅いという印象があります(最近でチャレンジャブルだったのは「鎧武」かな)。
TV番組だと周囲からの期待度が高く、失敗ができないということがあるかもしれないですが・・・。
またこれだったら当たるという成功法則が制作側ではあって、それによって手堅い作りになっているのかもしれません。
外さないというセンスは番組をずっと続けていくにあたってはとっても大事なことなのですが、驚くような冒険というのも見てみたかったりもします(ファンというのは欲深いですね)。
次の仮面ライダー「エグゼイド」もスタートしていますが、ビジュアル的なインパクトは申し分ありません。
あとはあまり手堅くまとめず、平成仮面ライダーとして新しいチャレンジをしていってほしいと思います。

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