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2016年9月19日 (月)

「X-MEN:アポカリプス」 エンターテイメントと思想のバランス

「X-MEN」新三部作の最終章です。
前作「フューチャー&パスト」ではタイムトラベル要素が入ってきたので、間が空いてから見るとタイムラインがわからなくなります。
しかし今回はジーンやサイクロップス、ストームなど「X-メン」の主なキャラクターが登場し、旧三部作と新三部作のリンクが明快になってきます(実際は前回過去の改変を行っているから、タイムライン的には別になりますが)。
ジーン、サイクロップス、ストームは旧三部作から俳優陣も若々しくなっています(過去を描いているので当たり前か)。
とはいえ助っ人として登場するあの人は変わらず。
他の誰が演じてもブーイングが来そうなので、なかなか変えづらいですよね。
不死の体だから老けないってことで。
「X-MEN」シリーズは登場人物も多いし、超能力もド派手なものが多いので、話のスケールがかなり大きくなりがちです。
ともすると大味になりやすいのですが、さすがブライアン・ジンガーは手堅くまとめ、その辺もバランス良くしていますね。
強大な力を持つ適役が登場すると、従来のキャラクターがこじんまり見えたり、妙なパワーアップをしたりと、話がインフレを起こしやすい。
今回などはX-MENサーガの時系列としては真ん中辺になるので、無理はパワーアップは先に繋がらなくなりますし、手加減が難しいところです。
究極に個の力を高めることにより、それ以外の人間を支配し、平和を実現しようとするアポカリプス。
彼が見ている世界は戦いがなく平和なのかもしれないですが、それぞれの人間は抑圧されている世界です。
しかし、プロフェッサーXが目指しているのは、誰でもがその違いにかかわらず平和に暮らしていける社会です。
旧三部作に比べ、ミュータントが象徴するマイノリティの苦しみ の描き方は新三部作薄いですが、それが「X-MEN」シリーズの描く思想であることは間違いないでしょう。
大作のアメコミ映画としてエンターテイメント感は強く出しつつも、「X-MEN」らしい思想は保っている作品となっていると感じました。
さてこれで「X-MEN」サーガは繋がったわけですが、次回はどういう風に展開しますかね。
個人的にはミスティークとマグニートがどう合流していくかが見てみたいところです。
(それとも新しいタイムラインでは合流しないのか?)

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2016年9月 9日 (金)

「ゴーストバスターズ(2016)」 オリジナルのテイストを大切にしてる

1984年に公開されて世界中でブームとなった「ゴーストバスターズ」。
公開当時、自分は高校生でこの映画を観てすごく楽しかった覚えがあります。
最近のハリウッドは昔のヒット作のリメイクものが多いので、こちらの作品もそういう要請によるものなのでしょうね。
昔の作品が好きだったりすると、リメイクやリブートであまりに改変されているとがっかりするものですが、本作は想像以上にオリジナルに忠実だと感じました。
大きく変わっている部分は、主人公ゴーストバスターズたちが男性から女性になったところです。
ただ大きく変わっているのはそこくらいで、4人のメンバーの役割もおおむね印象は同じでしたね。
ちなみにオリジナルと今回の作品のキャラクターの対比はこんな感じでしょうか。


ピーター(♂)  : エリン(♀)
レイモンド(♂) : アビー(♀)
イゴン(♂)   : ジリアン(♀)
ウィンストン(♂): パティ(♀)
ディナ(♀)   : ケヴィン(♂)


作品の雰囲気がオリジナルと大きく変わらなかったのは、旧作に関わっているメンバーがかなり関与しているからでしょうか。
オリジナルの監督であったアイヴァン・ライトマンが製作、出演者の一人であったダン・エイクロイドは製作総指揮を務めています。
ビル・マーレイはゴーストに懐疑的な研究者として劇中に、シガーニー・ウィーバーもエンディングでカメオ出演出演していました。
本作のパティのおじ役でちらりと顔をだしたのは、オリジナルで4人目のゴーストバスターズであったアーニー・ハドソンでしたね。
びっくり。
唯一旧ゴーストバスターズで出演していなかったのは、ハロルド・ライミス。
2年前に亡くなったようで、この作品は彼に献じられていました。
旧作とのイメージを大切にしているのは他にも。
ゴーストバスターズたちが出動するときに乗っていく車もイメージはオリジナルと一緒。
たぶんナンバープレートも同じじゃないかな?
あとオリジナルでゴーストバスターズの事務所だった旧消防所もちらり出てきました。
ちらりだけどけっこう重要なポジションでしたよね。
あれはオリジナルで使ったのと同じ場所なのかな?
オリジナルではシガニー・ウィーバーが演じたヒロインのディナがゴーストたちの憑代になっていましたが、本作では観賞用ヒーロー(ヒロイン?)であるケヴィン(クリス・ヘムズワース)が同じ役回り。
あまりにおバカな役っぷりでなかなか良かったです。
ストーリーの展開もオリジナルとは大きな隔たりはなかったので、旧作育ちの自分としては安心して観ることができました。
ラストでは「ズールー」というあの言葉が登場・・・。
リブートでも「ゴーストバスターズ2」もあるのかな。

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