「仮面ライダー1号」 本郷猛は不死身だ!
今年の春のお祭りライダー企画は、「仮面ライダー」がオンエアされてから45周年記念ということもあり、原点に立ち返って「仮面ライダー1号」。
この数年、過去のライダーが勢ぞろいするという企画でインフレ化してきていたので、キリがいいところでシンプルに立ち戻ろうということでしょうか。
今回の企画の目玉は、本郷猛=藤岡弘さんが正真正銘の主役であるということですね。
藤岡さんは2年ほど前も仮面ライダー1号=本郷猛として春のライダー映画に出演していましたが、ほんのちょっとのシーンでした。
しかし本作では、現役ライダーのゴーストの方が脇役で、仮面ライダー1号こそが主役。
新しく仮面ライダー1号のスーツも新造され、かなりマッシブでごつくなっています。
これは現在の藤岡さんの存在感をスーツにも反映したということですよね。
ゴーストのスーツもかなりマッシブですが、それに比べてもさらにどっしりとした存在感があります。
中に入っているスーツアクター岡元次郎さんもかなりどっしりとしていますので、藤岡さんのイメージにもぴったりしていました。
藤岡さんは今回の作品は制作にも名前を連ねていたので、かなりご本人的にも思い入れがあるものになっているのだろうと思います。
本作では、本郷猛が「生命とは何か?」とゴーストに問う場面があります。
よくよく考えてみると、かつての昭和ライダーの時代は主人公のキャラクターの内面というものはほぼ描かれることはありませんでした。
最近は「仮面ライダー」にせよ、アメコミヒーローにせよ、内面を描かないことはあまりないので、意外な気もしますが、かつてはそういうものであったのです。
悪をやっつけてなんぼ、という感じでしょうか。
なので、それこそ私にとって45年来の付き合いとなる本郷猛が今、自分の生き方、考え方を話すというのに、個人的にはちょっとびっくりしたりしました。
どちらかというと本郷猛がというよりも、人間藤岡弘が子供たちに向かって語りたかったテーマということなのでしょうね。
藤岡さんが今まで色々な場面で話をされていた内容と基本的には通じる考え方であったと思います。
その考え方についてはその通りと同意するのですが、そのストレートな言葉に少々引いてしまう感じはありました。
子供たちにはストレートな方がわかりやすいのかな。
一度、本郷猛が死に、そしてまた復活するシーン。
「『ガメラ2 レギオン襲来』か!」と心の中でツッコミを入れてしまいました(爆笑)。
乙女の祈りを受け、炎に包まれながらの復活。
まるでガメラ。
本郷は改造人間ではありますが、人間離れしています。
「本郷猛は不死身だ!」、このセリフ藤岡さん以外の人が口にしたら苦笑してしまうところですが、彼の場合はなぜか非常に説得力があるのが不思議です。
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