「ちはやふる 下の句」 彼女はちはやぶる
上の句では、主人公千早が集めたかるた部員たちが団体戦を通して、本当の仲間になっていく過程を描いていました。
今回の下の句では、いろいろなことで焦る千早が個人戦と戦うことで仲間のことを見失い、しかし再びその絆を得るところが語られます。
自分にかるたの楽しさを教えてくれた新にまたかるたをやってほしいという想い、また自分の実力では到底かなわないクイーンの存在による焦り。
千早はなかなか思いどおりにいかないことに苛立ち、自分自身の周囲に目を配ることができなくなっていました。
個人戦では仲間に頼ることはできない。
だからこそ自分の力でなんとかしなくてはいけない。
そんな想いが彼女を空回りさせていました。
もちろん個人戦を戦うのは、個人です。
誰も試合では助けてはくれません。
クイーン詩暢は自分は一人で黙々とかるたを続けてきたから、強いと言っています。
けれど、そこで戦う千早の力には仲間たちから得たものが活かされている。
肉まんくんはサウスポー対策を伝授し、奏は歌の意味を教え、机くんは相手のデータを分析する。
そして太一と新はかるたが最も楽しかった時の思い出を。
それら仲間たちから得たことが、千早の力になっている。
それを千早は自覚します。
だからこそ彼女は「ちはやぶる」。
やみくもに荒れ狂うのではなく、今の自分は自分の力だけではないと自覚ができたからこそ、芯の通った猛々しさを持つことができたのでしょう。
競技シーンで彼女がそれに気づいた一連のシークエンスは、脚本も演出も良かったですね。
ラストシーンはこの先、彼女たちが歩んでいくであろう未来が描かれていました。
その時のみんなが心底かるたを楽しんでいそうなところが印象的でした。
もっとこの先が見たいなと思ったのですが、続編が作られるようですね!
あのシーンに至る過程が早く観てみたいです。
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