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2014年4月 6日 (日)

「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第1章」 「パトレイバー」について振り返った

ついに実写版の「パトレイバー」が公開!
雑誌等に掲載されていた原寸大のイングラムの写真から期待度が高まっていたので、早速観に行ってきました。
「パトレイバー」についてあまり知らない方にこちらでちょっと解説を。
「機動警察パトレイバー」は最初はオリジナルビデオアニメとしてリリースされました。
並行してゆうきまさみさんがコミック版を少年サンデーに連載、その後地上波のアニメに展開、そしてさらには劇場版3作が作られた大シリーズとなりました。
監督は押井守さん、メインの脚本は伊藤和典さん、キャラクターデザインは高田明美さん、メカデザインは出淵裕さん、音楽は川井憲次さんという今思うと錚々たるメンバーですね。
OVA(オリジナルビデオアニメ)やテレビシリーズは、ロボットのアニメでありながらもパトレイバーがまったく動かない回すらあり(特車二課の面々の日常が描かれる)、ロボットアニメとして異色を放っていました。
しかし、これは押井守さんや伊藤和典さんが「うる星やつら」等でやっていた独特なテイストをロボットアニメに持ち込んだというもので、彼らの個性がとても強く出ている回でもありました。
具体的に言うと、「うる星やつら」ではメガネが延々と能書きを講釈するというシーンがいくつもありますが、このシリーズでそれを行うのは主にシバシゲオという整備班員(いずれも千葉繁さんが演じる)です。
果てなき日常の繰り返しというのは「うる星やつら」の劇場版「ビューティフルドリーマー」のメインテーマでありますが、そのテーマも「パトレイバー」では幾度か取り上げられています。
確かに友引高校と特車二課のハンガーは何か共通の臭いを感じるところがありますね。
僕が「パトレイバー」の中で最も好きなのは劇場版の1作目と2作目でした。
「パトレイバー」というシリーズは、現在(1990年代後期当時)の状況に人が登場して動かすロボットが社会に導入されたらというifを精緻にシミュレートした作品でもあります。
社会は、人々の生活はどう変わるかということをリアルにシミュレートした作品というのはあまりなかったと思います。
特に劇場版の2作はパトレイバーというロボットを呼び水にサイバーテロ、ミサイルテロが現実に起こったらというシミュレートを行っています。
2000年代に入り、実際にサイバーテロや航空機によるテロが起こり世の中が大きく変わったのはみなさんが知っているところですが、「パトレイバー」劇場版はそういうことが起こりうるとことの予言というか警告になっているので、今改めてみると課題の提示の先進性に驚きます。
ifをシミュレートするという「パトレイバー」のセンスはその後、伊藤和典さんが脚本する「平成ガメラ」シリーズにも受け継がれており、そちらで現実世界にリアルに怪獣が現れたとき国家は自衛隊は人々はどう振る舞うのかということを再びリアルにシミュレートしています。

さて大きく過去の作品の解説の方に振れてしまいました。
で、本作です。
本作の設定は過去のアニメの延長線上になっているようですね。
登場する特車二課のメンバーは三代目になっています。
しかし観ればわかるように、キャラクターの設定・性格はほぼアニメーション版といっしょ、名前もちょっと変えているだけ<泉 野明(いずみ のあ)→泉野 明(いずみの あきら)等>なので、ほぼ同じキャラクターと言っていいでしょう。
であればリメイクということでもよかったのではないかとも思う方もいるかと思いますが、二つの点で難しいのでしょう。
まず「パトレイバー」の作品は1990年代後半という世紀末の時代のバックボーンがあればこその作品であったと思います。
さきほど予言と書きましたが、「パトレイバー」が90年後半の世の中の様子からシミュレートしたように、世の中は事件が起こり、そのありようは大きく変わりました。
大きく変わった背景で同じような物語を描くのは難しいところはあるのでしょう。
また実写であるからには背景はその時代を反映しなくてはいけないのですが、それはなかなか難しい。
喧噪のバブルを経て、長期不況、そして最近の景気回復基調による街並の変化がこの20年で進んでいます。
ある意味「パトレイバー」の描く時代は昭和の残り香のようなものがあった時代でありました。
なかなかそういう雰囲気を実写でだすのは難しいということはあるのではないかと思いました。
とはいえ今回の第1章を観ると、劇場版の「パトレイバー」というよりは、OVAの頃の「パトレイバー」の雰囲気を狙っている感じを受けました。
何度も繰り返す待機状態、なかなか立たないイングラムというしょーもない話(ほめてる)だけで1話を作るというのいうのは、昔の「うる星やつら」「パトレイバー」でもあって、懐かしい押井守テイストだなと思いました。
今回の実写版はこういうテイストでいくんでしょうね(予告でやっていた第2章などもそんな感じでしたし)。
実写版のイングラムはあまり動かなかったですけど、カッコいい。
重機っぽい質感も出ていて、いい感じでした。
お台場のガンダムみたいにどこかに飾ってくれないかな・・・。
キャストは割とオリジナルのアニメに雰囲気に近い人をキャスティングしていましたね。
後藤隊長じゃなかった後藤田隊長の筧さんは雰囲気そっくりでよいですね。
筧さんで思い出しましたが、「踊る大捜査線」シリーズというのも「パトレイバー」の系譜を継ぐものだと思うのですよね。
公務員なのにカタにはまらない刑事、中央から離れた場所にある警察署などという設定はまさに特車二課そのものです。
カーシャ役を演じていた太田莉奈さんってあまり知らなかったのですが、超美人さんで一発で惚れました・・・。

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コメント

ふじき78さん、こんばんは!

久しぶりに押井節が全開な感じがしましたね。
僕は初期の押井さんの不条理な感じがけっこう好きなので、ひさしぶりなテイストで楽しめました。
あと、確かに出演者の女性陣はよかったです。
太田莉奈さんは美形で特に。

投稿: はらやん | 2014年4月17日 (木) 19時06分

あまりに押井で疲れてしまいました。

でも、女の子の趣味はいい。(見る目がある)

投稿: ふじき78 | 2014年4月16日 (水) 02時01分

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