「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」 ブレない正義
キャプテン・アメリカは純粋に人を助けたいというピュアな心を持った正義の人である。
そして彼はアメリカという国の象徴でもあります。
昔はアメリカは正義の国であり、国のために戦うということは正義のために戦うということでありました。
しかし、それから世界は変わり、国のありよう、正義のありようが変わっていく中で、キャプテン・アメリカは自分の心にある正義とはどこにあるのかということが彼の悩みとなっていきます。
今回、彼が所属している秘密機関「S.H.I.E.L.D.」の動きが怪しい動きを見せます。
正義を守るはずの「S.H.I.E.L.D.」が人類に対しての脅威になり、またキャプテン・アメリカらアベンジャーズの敵としての顔を見せ始めるのです。
実は「S.H.I.E.L.D.」はキャプテン・アメリカがナチとの戦いのなかで滅ぼしたとされる組織「ヒドラ」に巧妙に支配されていたのです。
まさにその組織はヒドラで、頭をいくら切り落としても、頭が増えて復活してくる。
「ヒドラ」のメンバーは巧妙に「S.H.I.E.L.D.」に潜り込みその組織を支配し、そして彼らの計画を実行しようとします。
キャプテン・アメリカにとって正義を実行するという同じ目的を持った仲間である組織が変質し、自らと敵対することとなったとき、彼はどうするのか。
しかし、彼は迷いません。
彼の心の中にある正義をなすためであれば、「S.H.I.E.L.D.」という組織自体を壊すことも厭わない。
このブレのなさというのがキャプテン・アメリカの本当の強さなのでしょう。
彼の強さは肉体的に強いということだけではないのです。
「キャプテン・アメリカ」の企画を聞いた時は、あまりに「アメリカ的」な存在であることが今の時代ジョークにしかならないのではないかと危惧していました。
しかし1作目から「アベンジャーズ」を経て、本作を観てみると、ブレがないキャプテン・アメリカを通して、世界がより混沌としていき、正義というものも何なのかわからなくなっていく時代を表すことができているように思います。
まさに国際情勢や価値観が大きく変わろうとしている時代だからこそ、ブレないキャプテン・アメリカというキャラクターが登場したという意味なのかもしれません。
アクションは見応えありましたね。
けっこうマーシャルアーツ的な要素も増えたり、アクロバティックな動きを見せたりということでおもしろかったです。
相変わらずスカーレット・ヨハンソンは美しく色っぽいので、見ていてドキドキしちゃいます。
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