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2014年3月 1日 (土)

「獣電戦隊キョウリュウジャー」 最強のかけ算

最終回終了から2週間以上経ってしまいましたが、レビューを。
前作の「特命戦隊ゴーバスターズ」がクールでプロな戦隊で、こちらのシリーズとしてはかなり意欲的な取り組みを行っていましたが、本作「キョウリュウジャー」はスーパー戦隊らしいエネルギッシュで楽しいテイストの作品となっていました。
脚本は三条陸さん(全話+劇場版すべてを一人で書き上げた)、メイン監督は坂本浩一さんのコンビですので、エピソードもいつもの戦隊よりも濃度が高くなっていましたよね。
最近の戦隊、というより最近のヒーローものというのは、割と最初は未熟で徐々に戦いを通じて精神的にも成長をしていく、ということを描くことが多いのですが(現在オンエアしている「仮面ライダー鎧武」などはまさにそれ)、本作の戦隊メンバーは最初から「最強」という設定なのがユニークなところです。
それぞれがすごく強いのに、それがチームになって「戦隊」になるわけですから、さらに強い。
まさに最強のかけ算です。
戦隊のレッドというのはリーダータイプだったり、おバカタイプだったり、直情タイプだったりいろいろいますが、キョウリュウレッド=ダイゴはまたちょっと今までとは違うタイプでした。
一見直情タイプのようにも見えますが、何も考えなしというわけではないですし、どちらかというか素直でまっすぐ。
特に仲間を信じるまっすぐさというのが、他のメンバーが彼を信頼することにもつながり、それが自然と彼をリーダーのような役回りにしていっています。
使命感だったり、血のつながりであったり、今までの戦隊のメンバーの繋がりのキーはいくつかありますが、本作の戦隊はお互いの実力を認め合うところからくる信頼感でしたね。
まさに最強のチームということです。
メンバーはそれぞれが最強で成長というプロセスを描く必要がないわけですから、物語のテンションも最初の頃よりマックスな感じでしたね。
追加戦士が登場するのも早かったですし、獣電竜も10体まで登場し、いつものシリーズよりも年にいくつかあるピークを前倒し前倒しでやっていたような気がします。
三条さんはおもちゃの使い方なども非常に上手く、「出さなければいけないから出している」って感じではなく、物語の中で必然的に出してくるんですよね。
坂本監督もけっこうおもちゃのギミック感などを大事に撮るので、子供が大好きなおもちゃをガチャガチャやる楽しさのようなものがよく出ていると思います。
通常のシリーズでのラス前数話のハイテンションを年間を通じてやっている熱量の高さが本作の一番の魅力でしょうね。
あとスーパー戦隊シリーズでおもしろいと評価される作品で共通しているのが、悪役側のキャラクターが魅力的であるかどうかかなと思います。
「ハリケンジャー」のジャカンジャとか、「ゴーカイジャー」のザンギャックなど敵側のキャラクターには愛すべき者が多い。
本作ではラッキューロとかキャンデリラとか、アイガロンとかキャラが立っていて魅力的。
ラッキューロなんかは今までいないタイプの敵側(というか敵に見えない)でなんかキュートでしたよね。

さて「キョウリュウジャー」続いて「烈車戦隊トッキュウジャー」がスタートしています。
これまた今までとは雰囲気が違う感じの戦隊になっていますね。
毎度毎度いろいろなアプローチで楽しませてくれます。
これからの展開に期待したです。

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受信: 2014年3月 2日 (日) 00時35分

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