「魔女の宅急便(2014)」 好きなことが魔法になる
魔女は13歳になったら、魔女のいない街に行き、そこで1年間の修行をする。
そのしきたりに従って、キキはワクワクした気持ちで生まれ育った街を旅立ちます。
自分はこれからどんな人と出会うのだろう、どんな出来事があるだろうという。
キキが感じているワクワクした気持ちは、自分の未来に対する可能性。
彼女が使える魔法は、唯一空を飛ぶことです。
キキは小さい頃から飛ぶことが好きな子でした。
彼女はその力を使って、見知らぬ街で”お届け屋“をはじめます。
人から人へ、品物だけではなく、幸せな気持ちもいっしょに届けたいと思って、彼女はこの仕事に決めたのです。
しかし、魔女は品物と一緒に呪いも運んでくるという悪い噂が広まり、キキにはお届けの仕事がまったく来なくなります。
仕事が届かなくなるだけではなく、魔女であるキキにも人々の白い目が向けられてしまうのです。
そして、キキは飛べなくなってしまいました。
落ち込むキキは、街でできた友達のトンボにこう言います。
「おいしいパンを作ることも、飛行機を作ることもあたしには魔法に見える」
おソノさんやフクオさん、トンボも魔法かと思えるように素敵なことができる、あたしにはもう何にもできない、と。
これは初めてキキが感じた挫折でしょう。
みんなに喜んでもらえると思ったことが、疎まれる。
そして、自分が好きだったことが、イヤになってしまう。
キキが飛べなくなった理由は、キキが初めて空を飛べたときの気持ちを忘れてしまったからだと思います。
初めて空を飛べたとき、そうすることがとても好きになった。
好きなこととには一生懸命打ち込む。
だからだんだんと上手になって、みんなも喜んでくれて、それがうれしくてもっとがんばる。
もっとうまくなって、もっとみんな喜んでくれる。
おソノさんもトンボも魔法のように素敵なことができるのはそういう気持ちを持っているから。
キキは嵐の日を経験して、空を飛ぶことが人に喜んでもらえて、なにしろ自分が飛ぶことが好きだという気持ちを思い出しました。
初めて自転車に乗れたとき、初めて空を飛べたときの気持ちを忘れなければ、たぶんもう大丈夫。
そういう経験をするのが魔女の修行なのかもしれません。
こうやって書いてきたら、浅田真央ちゃんのことが浮かびました。
彼女もキキといっしょですよね。
いろいろ言われることもあるけれど、がんばると人に喜んでもらえて、なにしろスケートが好きってことなんだろうな。
「魔女の宅急便」と言ったら宮崎駿監督のアニメ版があるのに、なんで今さら実写化というふうに思ったりもしました(と言いつつ、アニメ版は一回くらいしか観てないけれど)。
実写ならではの映像というところもあまりなかったのも確かなんですけど。
でもストーリー的にはやはり王道な挫折と成長物語ということでグッとくるところはありました。

| 固定リンク
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「魔女の宅急便(2014)」 好きなことが魔法になる:
» 劇場鑑賞「魔女の宅急便」 [日々“是”精進! ver.F]
届け物屋、始めました…
詳細レビューはφ(.. )
http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201403010000/
【送料無料】「魔女の宅急便」オリジナル・サウンドトラック [ 岩代太郎(音楽) ]価格:2,520円(税込、送料込)
【送料無料】魔女の宅急便魔女レシピ [ 角川書店 ]価格:1,680円(税込...... [続きを読む]
受信: 2014年3月10日 (月) 06時13分
» 魔女の宅急便 [あーうぃ だにぇっと]
魔女の宅急便@一ツ橋ホール [続きを読む]
受信: 2014年3月10日 (月) 06時17分
» 魔女の宅急便 ★★★ [パピとママ映画のblog]
宮崎駿によってアニメ化もされた、角野栄子の名作児童文学を原作にしたファンタジードラマ。一人前の魔女になるための修行として、知らない町で1年間生活する13歳の少女キキがさまざまな出来事を通して成長するさまを見つめる。監督は、『呪怨』シリーズの清水崇。キキを...... [続きを読む]
受信: 2014年3月10日 (月) 19時38分
» 映画 魔女の宅急便 [こみち]
JUGEMテーマ:映画館で観た映画nbsp;
nbsp;
◆実写版 魔女の宅急便
nbsp;
キキ役の小芝風花が、洗濯物をロープにくっ付けて飛ぶシーンは
nbsp;
迫力があり、流石は実写だと思いました。
nbsp;
アニメ版は少ししか見ていなのでで、小説版との比較に
nbsp;
なってしまいますが、キキが生まれたところが断崖絶壁のような場所
nbs... [続きを読む]
受信: 2014年3月10日 (月) 21時25分
» 魔女の宅急便 (2014)/小芝風花 [カノンな日々]
スタジオジブリの宮崎駿監督によってアニメ映画化された角野栄子さんの児童文学を実写映画化した青春ファンタジー・ムービーです。宮崎駿監督の『魔女の宅急便 』は私の大好きな作 ... [続きを読む]
受信: 2014年3月10日 (月) 22時00分
» 2014年の010「魔女の宅急便」 [Doing-on-the-fly]
宮崎駿のアニメとは関係ないという話の実写映画化。自分は監督がホラーやホラーから [続きを読む]
受信: 2014年3月11日 (火) 00時26分
» 母さんの薬とタカミ・カラ〜「魔女の宅急便」〜 [ペパーミントの魔術師]
どうしても比較されてしまうのでしょうけど
ジブリ版のキキとはまた別の、こんなキキがいてもいいじゃんていう
いい意味で小柴風花ちゃんにしかできないキキが
スクリーン狭しと活躍するのが微笑ましかったです。
もう思いっきり応援しちゃいました☆
お母さん役の宮沢...... [続きを読む]
受信: 2014年3月11日 (火) 17時34分
» 映画「魔女の宅急便」 [FREE TIME]
3月1日のファーストデーに、映画「魔女の宅急便」を鑑賞しました。 [続きを読む]
受信: 2014年3月11日 (火) 21時37分
» 魔女の宅急便 [だらだら無気力ブログ!]
CGがしょぼいなぁ。 [続きを読む]
受信: 2014年3月12日 (水) 00時10分
» 『魔女の宅急便』(2014) [【徒然なるままに・・・】]
ジブリのアニメ版で有名な角野栄子の小説の実写化作品で、本編へのカメオ出演のみならず、自らナレーションも担当するという力の入れ具合。アニメは見ているけれど小説は読んだことなかったので、この映画版がどの程度原作小説に沿っているのかはわからないけれど、これ、意外とイケるやん。映画化決定の報を聞いた時から全く期待していませんでした。どうせよくある漫画・アニメ実写化の誰得な映画だろうと高を括ってました。正規料金を払うまでもない、サービスデーでの鑑賞が相応しい作品、そう思ってました。……いや、実際には今でもそう... [続きを読む]
受信: 2014年3月12日 (水) 19時42分
» 魔女の宅急便 [象のロケット]
魔女の母コキリと人間の父オキノの間に生まれた少女キキは、「13歳の満月の夜に旅立ち、魔女のいない町で一年間修行をする」という古くからの決まりに従い、黒猫のジジとほうきに乗って旅に出ることに。 海辺の町コリコで暮らすことにしたキキは、パン屋の女将・おソノの元に居候し、お届けもの屋「魔女の宅急便」を始める。 最初の客は、“とんぼ”という少年だったのだが…。 ファンタジー。... [続きを読む]
受信: 2014年3月14日 (金) 00時20分
» 魔女の宅急便 [映画好きパパの鑑賞日記]
宮崎アニメで有名な作品の実写化ということで話題を集めた本作品。僕は原作も宮崎アニメもみたことがないので、この映画だけで判断しましたが、かなり苦しい作品でした。子供向けの作品ほど丁寧に作らなければならないということが分からなかったのかなあ。 作品情報…... [続きを読む]
受信: 2014年3月14日 (金) 09時23分
» 魔女の宅急便 [単館系]
魔女の宅急便 新宿バルト9 3/1公開
魔女の家系である少女キキ(小芝風花)は、13歳になったのを機に
魔女になるための修行をすることに。
それは見知らぬ町で、1年間だけ生活するというものだった。
黒猫ジジと空飛ぶホウキに乗って旅に出た彼女は、海辺の町コリコへとたどり着く。
やがて、パン屋の女主人おソノ(尾野真千子)の家に居候し、宅急便屋を開業する。
つらい出来事があっても、...... [続きを読む]
受信: 2014年3月14日 (金) 22時04分
» 魔女の宅急便 監督/清水 崇 [西京極 紫の館]
【出演】
小芝 風花
尾野 真千子
宮沢 りえ
広田 亮平
【ストーリー】
魔女の家系である少女キキは、13歳になったのを機に魔女になるための修行をすることに。それは見知らぬ町で、1年間だけ生活するというものだった。黒猫ジジと空飛ぶホウキに乗って旅に出た彼...... [続きを読む]
受信: 2014年3月16日 (日) 20時38分
» 『魔女の宅急便(2014)』('14初鑑賞22・劇場) [みはいる・BのB]
☆☆☆-- (10段階評価で 6)
3月1日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター9にて 14:20の回を鑑賞。 [続きを読む]
受信: 2014年3月17日 (月) 19時51分
» [映画][☆☆☆★★]「魔女の宅急便」(2014年版)鑑賞 [流浪の狂人ブログ〜旅路より〜]
1989年にスタジオジブリでアニメ映画化された、角野栄子原作の児童文学を、「呪怨」の清水崇監督、「おおかみこどもの雨と雪」の奥寺佐渡子脚本で実写映画化。 アニメ版は、言わずと知れた御大・宮崎駿監督の代表作の一つであると同時に、日本が世界に誇る傑作長編ア... [続きを読む]
受信: 2014年3月23日 (日) 19時36分
» 『魔女の宅急便』を観てきた!? [映画観たよ(^^)]
『魔女の宅急便』を観てきた!? 金曜深夜天野くんの番組で清水祟監督がでてたのでテンションあがって観てきちゃった。初日だけど、雨降ってたから昼間鑑賞!魔女の宅急便 - 映画.com 冒頭から早々に月をバックにキキの飛んでる姿....ん? む、む、むーーーー何か足りない! もう冒頭からカルチャーショック。 足りないのは「ルージュの伝言」なのだ。 驚いた...こんなにも日本人の深層心理に刻まれているのか・・と。。。 極力意識しないように努めて臨んだのに(>_<) 敗北感。 物語は本当に素晴らしくよくでき... [続きを読む]
受信: 2014年4月24日 (木) 23時41分
» 魔女の宅急便 [銀幕大帝α]
2014年
日本
108分
ファンタジー/ドラマ
劇場公開(2014/03/01)
監督:
清水崇
『ラビット・ホラー』
脚本:
清水崇
主題歌:
倉木麻衣『Wake me up』
出演:
小芝風花:キキ
尾野真千子:おソノ
広田亮平:とんぼ
山本浩司:フクオ
新井浩文:ナヅル
吉田羊...... [続きを読む]
受信: 2014年9月23日 (火) 02時00分
» 魔女の宅急便 [いやいやえん]
【概略】
魔女の血を引く少女キキは13歳になり、一人前の魔女になるための決まりに従い、黒猫のジジとほうきに乗って旅に出る。やがて辿り着いた海辺の町コリコでキキを待ち受けていたのは、パン屋の女将おソノや、空を飛ぶことを夢見る少年とんぼら、個性豊かな住人たち。キキはおソノのもとに居候し、お届けもの屋「魔女の宅急便」を始めるのだが…。
ファンタジー
角野栄子原作、1989年の宮崎駿によるアニメーション映画「魔女の宅急便」の実写映画化。
まあ期待しないでみてたので、こんなもんかなあ?とい... [続きを読む]
受信: 2014年9月26日 (金) 09時09分
» 14-237「魔女の宅急便」(日本) [CINECHANが観た映画について]
心と体の中心が崩れて自分が誰か判らなくなっている
魔女の母と普通の人間の父との間に生まれ、魔女の血を受け継ぐ少女キキ。魔女として生きることを決意し、“13歳の満月の夜に旅立ち、魔女のいない町で一年修行する”というしきたりに従い、旅に出ることに。
相棒の黒猫ジジと一緒にほうきに乗り、たどり着いたのは活気にあふれた港町コリコ。
おいしいパンのお店“グーチョキパン屋”に間借りさせてもらい、さっそく“空飛ぶお届け屋”を始めるキキだったが。(「allcinema」より)... [続きを読む]
受信: 2015年3月24日 (火) 01時41分
コメント