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2014年1月18日 (土)

「ウォーキング with ダイナソー」 そこだけディズニー

男の子ってのは小さい頃には一度は恐竜に夢中になるもので、ご多分にもれず自分もそうでした。
恐竜図鑑を観ながら恐竜の絵を落書きしてたりしましたね。
「オルニトレステス」とか長ったらしい名前を覚えたりしたものです。
その頃の恐竜図鑑で描かれている恐竜の絵は、茶色かったり緑色っぽかったり、いかにもは虫類っていう感じでしたね。
でも最近の研究では、恐竜には羽毛があったとか、表面はカラフルな模様だったとかということもわかってきているようです。
は虫類よりは鳥類に近い風貌の恐竜もいたようですね。
本作「ウォーキング with ダイナソー」で描かれる恐竜はそういった最新の研究に基づいた風貌をしていて、僕の子供の頃のイメージとは少し違った恐竜が観れました。
制作には「アース」などネイチャードキュメンタリーを数々手がけているイギリスのBBC アースフィルムズが関わっているので、恐竜や中生代の自然を描くCGはリアリティがありました。
しかし、BBC アースフィルムズが関わっているといっても本作はドキュメンタリーではありません(あたりまえだが)。
恐竜たちのリアリティのある生態を描きながらも、パキリオサウルスのパッチという主人公の恐竜の成長物語を描くというストーリーがあります。
このストーリーを描くということと、ドキュメンタリータッチのバランスが微妙です。
中生代をイマジネーションで再現していく作品なので、観客(特に子供たち)を引き込むために物語性が必要であるということはあったのでしょう。
これはわかります。
ただそこで恐竜にキャラクターをつけてしまうことにより、リアリティを追いかけている映像が恐竜の演技が入ってしまうところだけ、「マンガ」になっちゃうんですよね。
恐竜のフォルムとか質感だけはリアリティがあるのに、動きとか目の表情とかにキャラクターがでてしまいちょっと違和感がありました。
なんというか、そこだけディズニーになってしまうという感じ?
特に日本語吹き替え版で観てしまったので余計にそういう印象を受けてしまいました。
物語性をつけるのではあれば、映像はドキュメンタリーに徹してそれにナレーション等でドラマ性を付加する(それこそネイチャードキュメンタリーであるような)というような方法の方が良かったかなと。
映像はよくできていただけにその辺がちょっと残念でしたね。

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