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2013年10月26日 (土)

「陽だまりの彼女」 想いが起こす奇跡

松本潤さん、上野樹里さん主演のラブストーリーでありファンタジーでもある物語。
中学生のときに同級生だった浩介(松本さん)と真緒(上野さん)は好き合っていましたが、浩介の引っ越しで離ればなれになってしまいました。
それから10年後、二人は再会し、再び恋に落ちます。
二人は付き合い、そして結婚し幸せな日々を過ごしますが、やがて真緒にはある秘密があることがわかってきます。
なるほど、真緒の秘密がわかってくるとタイトルの意味がわかってきますね。
その秘密が後半で明らかになると、そのヒントとなる描写(真緒が熱いコーヒーが苦手とか、高いところは平気とか)が最初の方からいくつか散りばめられていたということに気づき、脚本がしっかりと構成されていたということがわかります。
物語で描かれるのは秋から冬にかけてですが、「陽だまり」というタイトルのイメージからくる、あったかさ、ほんわかさみたいなものが映像からも感じられます。
真緒が辛かった時、寂しかった時に、浩介の側こそが安心してぬくんでいられる場所=陽だまりであったということなのでしょうね。
寒い時、陽だまりがとてもありがたくほっとしていられる場所であるように。
こういう映画の雰囲気はとても好感がもてました。

この映画を観にくる多くの人(特に女性)のお目当ては松本潤さんであると思いますが、こちらではあえてもう一人の主人公真緒役の上野樹里さんに注目してみましょう。
上野さんはNHK大河ドラマの「江」で主演を努めて以来のしばらくぶりの登場となります。
彼女が演じた中で印象的である役はやはり「のだめカンタービレ」ののだめでしょう。
天然であり超マイペース、思い込んだらまっすぐにずんずんと突き進んでいってしまう、この特異なキャラクターは上野さんのアタリ役となりました。
のだめ役のイメージというのは、上野さんのその後の役柄イメージにも強く影響を与えているかなと思います。
もしかするとご本人的には役柄の幅が狭くなるので特定キャラクターのイメージが強すぎるのも考えものなのかもしれません。
しかし上野樹里さんでなくては演じられないキャラクターもあるような気がします。
まさに本作の真緒というキャラクターは上野さん以外は考えられないはまり役であったように思いました。
上野樹里さんは、相手を見つめる瞳がまっすぐであるという印象があります。
のだめが千秋を見つめるのもそうですし、本作での真緒が浩介に対しての瞳も。
それは決して厳しい目線というのではないのですよね。
相手のことを想い、目を逸らすのも惜しくずっと見つめてしまうという感じ。
熱っぽい視線というのとも違う。
想いのこもった瞳なんですよね。
こういう瞳で見つめられたら、浩介が恋に落ちてしまうというのはわかるような気がします。
また彼女の醸し出す雰囲気というのも他の女優さんとはちょっと違う。
ご本人のインタビューなどを観ていても、なんとなくほわっとふわっとしているような不思議な雰囲気なんですが、それでいて芯がしっかりしているというか、考えている感じというのがあるんですよね。
このあたりのご本人の雰囲気というのが、真緒というキャラクターに非常にマッチしているように感じました。
上野さん=真緒の雰囲気というのは、冒頭に書いた作品全体との雰囲気に通じるものがあり、だからこそこの映画は上野さんのキャスティングがとてもしっくりくるよう思いました。

真緒がいなくなってしまうと、それに関わった人々の記憶や物も失われてしまう。
もちろん浩介の記憶の真緒の思い出も。
けれど浩介が前に真緒につけられた手のひらの傷はそのままに残っていました。
クリスマスの夜、浩介は真緒が好きだったビーチボーイズの歌を聞き、涙を流します。
傷と同じように、浩介の記憶は消えなかったのかもしれません。
そう、願いたいですね。
彼の想いが起こした奇跡だと。

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