本 「製鉄天使」
桜庭一樹さんの作品はこちらが初めて。
本作「製鉄天使」はハードカバーのときから、タイトルは気になっていたんですけれどね。
「GOSICK」や「伏」など今まで映像化された作品も多くある作家さんですよね。
読んでみた印象としては、文体というか、文章から受ける感覚に独特のものがあるように感じました。
一作なので本作だけのものかもしれず、なんとも言えないですが、なんというか疾風感、駆け抜けるような感じという印象を受けたんですね。
10代の青春を扱っているので、そういう感じがするのかもしれないんですが。
10代が持つ、荒々しさ、熱狂感というものが感じられます。
また主人公はその熱狂している瞬間というのが、いつかは終わるということを感じていて、そこからくる寂しさのようなものもあるんですよね。
この熱狂と寂しさといった逆方向の感覚が混じり合った独特の雰囲気を持っているように感じました。
一作読んで、この作家さん好き!ってなる感じではなかったのですが、不思議な興味を惹かれる感じがありました。
もう1作、この桜庭一樹さんの作品、読んでみようかな。
「製鉄天使」桜庭一樹著 東京創元社 文庫 ISBN978-4-488-472003-0
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