« 「ゴーストライダー2」 悪いところばかり継承 | トップページ | 「きいろいゾウ」 月は満ちて、欠ける »

2013年2月11日 (月)

「火怨・北の英雄 アテルイ伝」 もう少しスケール感があると良かった

高橋克彦さんの小説「火怨 北の耀星アテルイ」をテレビドラマ化した作品です。
「火怨 北の耀星アテルイ」は大河ドラマにもなった「炎立つ」「天を衝く」と合わせて高橋さんの陸奥三部作と呼ばれる作品群になっています。
時代は違いますが、どれも東北に根を張った人々が中央からの力に抗い、そして倒れていく様を描いています。
こちらの三部作についてはどれもすでに読んでおりました。
中でも「火怨 北の耀星アテルイ」は名を聞いたことはありましたが、ほんんど知らないアテルイという人物が生き生きと描かれ、面白かった印象がありました。
アテルイらは蝦夷と呼ばれ、大和の圧力に抵抗していた東北の民でした。
その抵抗があまりにも強く、朝廷はついに坂上田村麻呂を征夷大将軍として派遣し、ようやく鎮圧をしたわけです。
時代の雰囲気としては「もののけ姫」のあたりの雰囲気が近いかなとは思います(あちらはずいぶんとファンタジーになっていますが)。
大規模な大和の軍勢に対し、蝦夷は圧倒的に少数。
それでも蝦夷は粘り強く、大軍に対抗していきます。
このあたりの粘り強さというのは東北人気質にも継承されているのかもしれませんね。
原作ではアテルイらの知略や騎馬を使った機動力により、大和を翻弄させる場面もありました。
ドラマのほうはそれを計4話で描きます。
4話という短さ、またBSの時代劇枠ということで予算もあまりないと思われるので、全体的にややダイジェスト感があるのは否めません。
原作は面白かったので、個人的には大河ドラマくらいのスケールで観たいと思いましたが、どうも世の人はこういった時代には興味がないようで視聴率はとれないでしょうね(「炎立つ」もコケましたし)。
アテルイを演じた大沢たかおさんは良かったです。
最近ちょっと悪めの役のものばかりを観ていましたが、こういう正統なまっすぐな役も似合いますよね。
幅がひろがってきている役者さんだなと思います。
アテルイの参謀を務めるのは母礼(もれ)で、演じるのは北村一輝さん。
北村さんは、濃い顔ですが、日本人でもいけるし、こういう蝦夷みたいなのもはまります(もちろんローマ人も(笑))。
あと内田有紀さんは相変わらずきれいですね〜。
若いときよりも今の方が好きです。

|

« 「ゴーストライダー2」 悪いところばかり継承 | トップページ | 「きいろいゾウ」 月は満ちて、欠ける »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「火怨・北の英雄 アテルイ伝」 もう少しスケール感があると良かった:

« 「ゴーストライダー2」 悪いところばかり継承 | トップページ | 「きいろいゾウ」 月は満ちて、欠ける »