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2013年2月12日 (火)

本 「サバイバー23区 -東京崩壊生存者-」

こちらの作品の著者木下半太さんは「悪夢のエレベーター」などの「悪夢」シリーズが有名ですよね。
僕も「悪夢」シリーズは全部読んでいます。
で、本屋で読む本を物色していた時に見つけたのがこちら「サバイバー23区」。
最近の新書の小説らしい原色系の色合いの表紙はいつもはスルーする感じですが、ふと作者の名前を見て立ち止まったわけです。
木下半太さんのかと。
崩壊した東京でサバイブする話・・・?
今までは大阪などのこじんまりとした街を舞台にしたサスペンスが多かったので、らしくないなぁと思いつつ手に取りました。
新境地開拓?うーむ滑ってなければいいなと。
で、読み始めたわけですが。
あぁ、やっぱり木下半太さんだわ、と。
世界が崩壊した後を舞台にしていながらも、「悪夢」シリーズと同じようなテイスト。
よく考えてみると、「悪夢」シリーズというのは、主人公らが信じられないような絶体絶命のシチュエーションに投げ込まれて、それをどうやって切り抜けるかっていうのがパターンなのですね。
それと、主人公など登場人物たちは特別な人間ではなくって、というよりはどちらかと言えば負け組に属するタイプの人間が主人公であることが多いのです。
そういう点からみれば、本作はまさに木下半太作品なのですね。
いままではエレベーターの中とか、クローゼットの中とか、こじんまりとしたところが舞台でしたが、本作では東京。
東京自体が崩壊しているわけですから、街全体が絶体絶命なシチュエーション。
物語は何人かの登場人物の主観視点で描かれるのも木下さんのスタイルですよね。
そのいくつかの視点が相互に関係しているあたりも。
そして必ずしもハッピーエンドではないのですが、このあたりのほんのりと苦い感じといままでの「悪夢」シリーズでもありました。
そういう意味で、絶体絶命のシチュエーションを広く大きくなってしますが、中身は紛うことなき木下半太作品ということで、彼の作品が好きな方はぜひという感じです。

「サバイバー23区 -東京崩壊生存者-」木下半太著 講談社 新書 ISBN978-4-06-1822860-5

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