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2012年11月18日 (日)

本 「テレビ局削減論」

自分が広告に関わる仕事をしているのになんなのだが、正直言ってプライベートではあまりテレビ(NHK、BSは除く)を観ません。
なぜならば、本著の帯に書いてあるように「つまんない番組」が多いから。
どの局を観ても、似たような番組ばかり、それを観ているくらいであれば、他のことをしたほうがよほどよいと思ってしまうわけです。
そう思っているのは自分だけではなく、だからこそこういうような内容の本が出版されるのでしょう。
「つまんない番組」「似たような番組」が作り続けられる理由はコストによる理由が大きいわけです。
以前のようになにもしなくても出稿の発注がくるのは今は昔、クライアントの各社広告費削減はここ暫く続いています。
それはそうです。
失われた20年と言われて久しく、クライアント企業はリストラやなにやら身を斬るようなコスト削減を続けています。
その中で莫大な費用がかかる広告費に手をいれないわけにはいけません。
しかしそのようなデフレスパイラルに突入し、品質を下げては、やはり消費者は購入してくれません。
ですので新たなコンセプト、技術革新を伴い、価値をあげた商品を発売していかなければいけないわけで、そこにメーカーは知恵を絞るわけです。
しかし翻ってテレビ局はどうか。
まずはコスト削減についてほんとうに真剣に取り組んでいるのか。
制作費コストがないというのはよく聞きますが、それは局からの「出し」を低くしようということですね。
そうなると制作プロダクション側は低コストで作らざるを得ず、おのずと番組の質が下がる。
質が下がれば、誰も観ない。
そうすると視聴率が下がり、出稿も減り、広告収入が減る。
まさにデフレスパイラル。
テレビ局局内でのコスト削減はほんとうにしっかりやれているのでしょうか。
相変わらずの高給料は変わらないようだし、他のメーカーが苦渋の決断で行っているリストラを実施というのも聞いたことがない。
外出しの部分を削るだけではまだまだ甘いのではないでしょうか。
本著でも書かれているのは、やはり番組そのものの質があがらなくてはいけないということです。
そのためのリソースが限られているのであれば、局数を減らし、番組数を減らし、質を向上させるということですね。
ま、メーカーでも合併などをし、そういうことをやりますから、そのようなアイデアはおかしくはないとは思います。
テレビに限らずメディア各社、そして広告代理店は消費者とダイレクトに商売をしていないせいか、メーカーからすると未だに浮世離れしているものの考え方をしている方が多いように思われます。
これ以上、質の低い番組が作られ続けることは、自らの存在意義すらも否定する結果になりかねない。
消費者はメディアに関わる人たちが思っている以上に賢いと思います。
見切った時の消費者の行動変化は早い。
そうなったとき、オタオタしないように今の内から手を打つべきだと思います。
メディア各社にはそういったほんとうの危機感を持ってもらいたい。

「テレビ局削減論」石光勝著 新潮社 新書 ISBN978-4-10-610449-7

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来たるべきテレビ業界の再生は、「民放3NHK1」の4大ネットワークをスタートラインとすべきであって、すべてはここから始まる。(195ページより) [続きを読む]

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