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2012年9月 1日 (土)

「映画 ひみつのアッコちゃん」 意外にもまっすぐなお仕事ムービー

改めて言うことではないですが「ひみつのアッコちゃん」とは「おそ松くん」「天才バカボン」等で有名な漫画家、赤塚不二夫氏原作の少女漫画です。
何度かアニメにもなっているので、知っている方も多いでしょう。
特にアラフォー近辺の方々は。
かくいう自分もそうですが、やはり男の子なのでじっくり観た記憶はあまりありません。
しかし「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン」や「ラミパスラミパス、ルルルルルー」といった魔法の呪文は覚えてますし、主題歌もしっかりと歌えたりします。
その「ひみつのアッコちゃん」がなぜか今この時に実写映画化となりましたので、とりあえず話のネタに観に行ってきました。
ポスターとかを見ると、アッコちゃん演じる綾瀬はるかさんと相手役の岡田将生さんのラブコメものかなと思ってましたが、その要素はちょっとあるにせよ、どちらかといったらいわゆる「お仕事もの」といった趣でした。
大人になって就職して仕事をし始めると、会社はいろんな面倒くさいことや、ややこしいことが多くて最初のうちは戸惑います。
しかしいつの間にやらそれに慣れ、そういうのが当たり前として働いているものです。
本作は、見かけは大人だけれど中身は子供のままのアッコちゃんが、会社で働く大人たちを子供の視点で見るという仕掛けとなっています。
僕自身、企業で、それもメーカーで働く身で、本作を観てみると突拍子もないというか、現実味がまったくないエピソードがあります。
株主総会の場面とか、最後の工場でのエピソードとかはご都合主義、ありえない感がたっぷり感じられます。
ま、ただ元々漫画ですからね、そのあたりは大目にみることにして。
思いのほかしっかりしているなと思ったは、メーカーで働く人々が持つべき理想というものをけっこうストレートに描いていたことです。
メーカーというのは製品を作り、それを欲しいと思っていただいたお客様にお買い上げいただくことにより、会社が存続しています。
企業ですので、当然売上・利益を稼ぎ会社を存続させなくてはいけないのですが、メーカーの一員として喜びを感じるというのはやはりお客様が自分の会社の製品を使っていただいて喜んでいただいたときなのですよね。
お客様に喜んでいただいてこそのメーカーなのですが、ややもするとそういうメーカーの挟持がないがしろにされることもあったりするわけです。
本作で描かれたような会社の危機的な局面は、そういうことがおこりやすい。
僕が働く業界全体で危機的な状況になったことが何回かありました。
そのとき自分が働く会社がすばらしいなと思ったのは、厳しい状況であってもお客様に安心して使っていただくことを第一義に皆が動いたのですね。
これは経営者から現場に至るまでがまさにそのように動いて困難を乗り越えました。
伝統的な会社なのですが、だからこその誇りというか、お客様が喜んで満足していただくというスタンスは決して崩さなかったのですね。
他社は、業界の危機状態の時に、嵐が過ぎ去るのを首をすくめて待っているようなスタンスの会社、そのときだけ聞き触りのよいことばかりを行ってその後はあまり積極的には動かない会社などがありました。
本作はエピソード自体は突拍子もない感じはありますが、そこに描かれているメーカーで働く人々が持つべき理想、挟持というものをまっすぐに描いているところには共感をしました。
企業で働き始め、それに慣れてきた時、あらためて子供の気持ちで自分のやっている仕事を見直してみるというのはいいことかもしれません。

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コメント

sakuraiさん、こんばんは!

仕事というものの本質を真正面からとりあげていることに好感を持ちました。
自分の仕事への誇りって大事で、それこそが仕事のエネルギーになると思います。
けっこうそういうことを忘れちゃっている人も多いですよね。
小学生の視点で、素直な気持ちで言ってくれているので、初心に返ることができますよね。

投稿: はらやん | 2012年9月17日 (月) 19時21分

ストレートで、素直な気持ちで仕事をしたり、根本的な「最後まで話を聞きましょう!」とか、とてもじゃないが、今更言えねえ。。。と言った気持ちが、無理なく出てたような。
私、とってもこの映画好きです。
冗談じゃなく感動しました。
ぜひとも、多くの方に見ていただきたいです。

アラフォーよりも、アラフィフの方かもです。
私は、ドンぴしゃ、ど真ん中ですわ。

投稿: sakurai | 2012年9月17日 (月) 09時39分

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