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2012年9月 2日 (日)

本 「論語入門」

「論語」とは言うまでもなく孔子とその弟子たちとの会話を、孔子の死後弟子たちがまとめたものです。
ですので、孔子自身の著書というわけではありません。
会話という体裁となっているため、実は孔子の人となりや考えといったものが「論語」では明確に浮かび上がってくるのです。
本著は「論語」の主だった条を抜き出して再構成し、孔子の人となりをわかりやすくまとめたまさに「入門」と呼べるものになっていると思います。
「論語」には興味があるけれど、いきなりは取っ付きにくいという方にはいい本だと思います。
ここからちょっと本著からは外れるのですが・・・。
日本人として生きていて、日常的に使う慣用句や格言の中にはけっこう「論語」が元というものがあるのですよね。
「切磋琢磨」とか「温故知新」とか・・・。
上を敬う、礼を重視する(最近は薄れてますが)という日本人の美徳というようなところにも。
そういう意味で日本の文化に「論語」の思想は大きく影響を与えているわけです。
そしてお隣の韓国と言えば、まさに儒教文化の国。
日本人以上に上下の礼などについては厳しい文化だったりするのです。
さらには中国は元々儒教発祥の地であるわけで。
その三国の文化の根底には儒教が流れていると言っても過言ではありません。
儒教というのは、相手への礼を重んじ、誠実に思いやりを持って接することを説きます。
しかし、昨今のこの三国のゴタゴタを見ていると、それぞれの国、そして国民の行動にはそのような礼や思いやりといったものは感じられません。
あの世で孔子は嘆いているのではないかなと思ったりします。
孔子が生きていたのは春秋戦国時代で、その昔周の時代にあった礼が失われ社会が混乱していた時期でした。
そういう状況下で、孔子は礼や、仁を説いたのですね。
1000年以上も経っているのに、人はまだ変われないのかと孔子の嘆く声が聞こえそうです。

「論語入門」井波律子著 岩波書店 新書 ISBN978-4-00-431366-3

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