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2012年3月24日 (土)

本 「ジェノサイド」

昨年の「このミステリーがすごい!」の国内編で第1位をとった高野和明さんの作品です。
レビュアーの多くも絶賛しているので興味がありましたが、やっと読みました。
みなさんが「おもしろい!」というのも納得のエンターテイメント小説ですね。
高野さんの作品は今までも江戸川乱歩賞をとった「13階段」、「クライヴディッカー」「K・Nの悲劇」「幽霊人命救助隊」と読みましたが、どれもおもしろかったですね。
コンスタントにおもしろい小説を発表される作家さんだと思います。
それらの作品に比べても本作「ジェノサイド」はスケール感が圧倒的に大きく、いろいろな要素を盛り込んでいながらも破綻をしていないという感じがします。
本作は読んでいるとさまざまなエンターテイメント小説、映画などで取り上げれた要素が入っています。
感染力の高い謎のウイルス、サイバー攻撃、人類の進化、情報機関による陰謀などなど、それぞれの要素で一本作品ができるのではないかというネタがふんだんに織り込まれています。
そしてそういうネタの映画や小説はいくつも今までもあって、本作でそういう要素が出てくると今まで観たり読んだりした作品のような展開になるのかなと思ったりすると、本作ではまったく違った展開になっていくのです。
あまりこのあたり詳しく書くとネタバレになってしまうので、これはぜひ読んでご確認いただきたいなと思います。
本作はエンターテイメント映画、小説を観たり読んでいる人ほど、いい意味で裏切られ「なるほど、こうきたか」と唸るということになると思います。
ボリューム的にはかなりある作品ですが、そういう予想とは違う展開が出てくるので先が読めず、どんどんページを繰るスピードが速くなってしまう作品だなと。
気持ちよくハッピーエンドで終わっているので、読後感もいいです。
ボリュームのある作品を読み終わると疲れたりしますが、そういう疲れも感じませんね。
一気に読み切ってしまうという感じでした。
上級のエンターテイメント小説ですね。
読んでいると映画を観ているような臨場感を感じたのですが、改めて高野和明さんのプロフィールを調べてみると、若い頃は映画監督を志していたのですね。
なるほど、納得です。

「ジェノサイド」高野和明著 角川書店 ハードカバー ISBN978-4-04-874183-5

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