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2012年1月21日 (土)

本 「インビジブルレイン」

現在テレビドラマが放映中の「ストロベリーナイト」の原作姫川玲子シリーズの最新作です。
本シリーズは警察小説、ミステリー小説に分類されるとは思いますが、本作について言えばそういう雰囲気よりも姫川という女性刑事のキャラクターを描く物語になっていたかと思います。
警察もので女性刑事主人公という場合は、警察という最も官僚的な組織の中で働くということからか、今までのさまざまな作品でも男まさりでクール・ビューティ的なキャラクターが多かったかと思います。
「アンフェア」の雪平などはその代表格でしょう。
本作の姫川についてもクール・ビューティ的な側面はもちろんあります。
それは捜査をしているときの刑事としての顔の時であったりするのですが、本作は姫川の内面にある女の部分について描いています。
今までのこのシリーズでも時折、姫川のキャラクターについては一人称という描き方の中でその内面について描かれてきました。
そこでは、仕事ではクールなところもありますが、その内面は弱いところもあったり、女らしい可愛らしいところがあったりするところが描写されていました。
本作ではそういった姫川の内面の女の部分に触れています。
互いに惹かれあった男が、ヤクザであり、そして事件の容疑者の疑いがある。
刑事としての姫川、女としての姫川によって、彼女は引き裂かれるような思いになるのです。
このあたりは今までの女性刑事ものにはないアプローチかなと思いました。
結末では姫川が所属する警視庁刑事課の姫川班は解体されてしまいます。
今後はどのように展開していくのでしょうね。

それにしても・・・、ちょっと菊田はかわいそうだね。
知らぬが仏ということか。

「インビジブルレイン」誉田哲也著 光文社 ハードカバー ISBN978-4-334-92688-5

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コメント

りおさん、こんにちは!

そうですねー、姫川の女っぽさを感じた作品でした。
菊田ね〜、男の自分からするとちょっと同情しちゃうのですよね・・・。
姫川シリーズ、新作も出たようですね、まだ読んでないですが。
メンバーはまた同じような顔が揃っているのだろうか・・・。

投稿: はらやん | 2015年1月10日 (土) 17時00分

こちらにも。

この作品の姫川は、これまでで一番女っぽかったですね。
菊田は可哀相だけど、しょうがない。
これまで行動しなかったんだもん。
でも、ヤクザに靡いてしまう刑事っていかがなものか?と思ってしまいました。

投稿: りお | 2015年1月 4日 (日) 11時00分

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受信: 2015年1月 4日 (日) 10時48分

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