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2011年10月29日 (土)

本 「明日香の皇子」

「浅見光彦」シリーズでよく知られる内田康夫さんの初期の作品。
こちらの作品はいわゆる探偵もの(「浅見光彦」シリーズではない)ではないのですが、ちょっとミステリー風味のある伝奇ものといった感じでしょうか。
ただ内田さんのその後の作品「浅見光彦」シリーズのなかでも「伝説」シリーズなどにも通じるところがすでに感じられます。
内田さんは作品の底層に現代の中央(政府や政治家、官僚など)への憤りというものがあるように感じます。
それだから地方を舞台にし、それぞれの地の題材を使ったミステリーを書いてきたのだと思います。
初期の作品ということで、話はややご都合主義的なところもあり(基本的に内田さんの作品はそういうところはありますが)、また語られるメッセージもかなり青臭いところも感じます。
さきほど書いたような中央への著者の憤りがかなりストレートに本作ではでていると思います。
主人公は広告代理店の営業マンですが、内田さんも専業作家になる前は広告代理店に勤めていました。
主人公は物語が進むにつれ、現代の日本に憂い、志を持っていくのですが、それは内田さん自身を投射しているのかなと感じました。

「明日香の皇子」内田康夫著 角川書店 文庫 ISBN4-04-160706-X

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