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2011年5月28日 (土)

本 「大東京三十五区 冥都七事件」

荒俣宏さんとか京極夏彦さんが好きなので、明治から昭和初期にかけての時代というのは、物語の背景として好きな時代です。
いわゆる侍の時代でもなく、現代のような社会でもない、その間のなにか西と東、古と新が混じりあったような妖しげな感じがあり、そこになぜか魅かれます。
江戸川乱歩の小説などにも魅かれるのも、そのような時代背景故かなと思ったりします。
さて本作「大東京三十五区 冥都七事件」もまさにそのような時代、明治、昭和初期を舞台にしたミステリーです。
作者の物集高音さんは僕は初めて読む作家さんでした。
時代背景の好みはばっちり合っているので、期待しながら読み始めましたが、うーんちょっと期待はずれでしたかね。
時代の空気みたいなものは出ているかと思いますが、それを背景に展開する物語そのものがあまりおもしろくない。
一応ミステリーではあるかと思いますが、ミステリー的にもあまり捻りがなく読み応えがありません。
七つの事件が短編として語られていきますが、それらを横串で貫くような事実が一番最後に明らかになりますが、それも途中でほぼ想像できてしまいます。
そのあたりがミステリー小説としては食い足りなかったかなと思いました。
ちょっと残念な作品でした。

「大東京三十五区 冥都七事件」物集高音著 祥伝社 文庫 ISBN4-396-33166-5

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