本 「迎撃せよ」
ミリタリーものは好きで、よく読みますね。
特にテクノ・スリラーと呼ばれるジャンル、例えばトム・クランシーあたりを読んだあたりは好きですね。
最新技術とか、国際情勢とかも絡んでいるので、面白く読めます。
日本でも麻生幾さん(あまりテクノという感じではないですが)とか、鳴海章さん(この方は最近はこのジャンル書きませんが)とかこのジャンルを書いている方もいらっしゃいますね。
福井晴敏さんも入れてもいいかもしれません。
本作はテクノ・スリラーのジャンルでありながら、著者は女性。
ミリタリーもので女性の作家というのは珍しいなと(有川浩さんはミリタリーと言っても、ラブ要素も強いですからね)。
本作は、北の亡国が日本にミサイルを撃とうとしていることで緊張が高まるところから始まります。
そしてさらにテスト中のミサイルを積んだ自衛隊の新鋭機が奪われる事件が発生します。
これは亡国の陰謀か、それともテロか・・・。
基本的にはこの作品は最近の日本のミリタリーものにあるテーマを柱においています。
いわく自衛隊という組織の存在意義。
国防というものをどう考えるかということ。
これは「機動警察パトレイバー MOVIE2」あたりから提示され、幾度となく小説や映画などでも取り上げられているテーマです。
ですので、正直言って目新しさはないかなと思いました。
新しいなと思ったのは、この作品が取り上げているのが、BMD(弾道ミサイル防衛システム)であることでしょうか。
ときどきミサイルに関する報道のときにでてくるPAC3というのはその迎撃システムとそのミサイルです。
あと本作でも度々でてくるのがBADGEシステム。
これはレーダーからの情報をコンピューターで解析、その情報評価、対応を助けるシステムです。
平成「ガメラ」でも劇中で登場してました。
このあたりハードなテクノロジー系の情報もしっかりと消化して書いているのは、女性作家さんなのにすごいなと思いました。
文章も軽いところがなく、しっかりとしていている方だと思いました。
「迎撃せよ」福田和代著 角川書店 ハードカバー ISBN978-4-04-874161-3
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コメント
ねこやまさん、こんばんは!
確かに厚かったかも・・・。
でも福井さんの作品は読みやすいので、一気にいけちゃいますよ!
投稿: はらやん(管理人) | 2011年5月 8日 (日) 20時37分
ローズダストだけ未読なのでそちらをいづれ手にとってみます^^
だいぶ分厚かったので!気合はいった時にでも!
投稿: ねこやま | 2011年5月 8日 (日) 07時50分
ねこやまさん、こんにちは!
「6ステイン」も読みました。
福井さんの作品は如月タイプのキャラクターがよく出てきますよね。
「亡国のイージス」がお好きであれば、「川の深さは」「Twelve Y. O.」「op.ローズダスト」も同じ世界観で、関連があるのでお読みになってみたらいかがでしょうか。
投稿: はらやん(管理人) | 2011年5月 8日 (日) 07時07分
はらやんさん、こんにちは。
レスありがとうございます^^
亡国のイージスわたしすごい好きなんですー!!
6ステインは読まれましたか?
如月行の前のお仕事の話がたしか一番後ろにはいってたはず。
イージスのワードがでてきたので思わず反応してしまいました。
投稿: ねこやま | 2011年5月 7日 (土) 14時53分
ねこやまさん、こんばんは!
福井さんのは最近のはちょっと読んでないのはありますが、昔のはほとんど読んでますね。
「亡国のイージス」は初めて読んだ福井さんの作品でしたが、あまりにおもしろくて驚きました。
トム・クランシーとかも好きだったんですが、日本でもこういうのを書ける人が出てきたんだなと感心したのを覚えています。
戦記ものは、ベタなのはそれほど読んでないですが、大和とかの話は読んだことがあります。
今度機会があれば戦記物読んでみますね。
投稿: はらやん(管理人) | 2011年5月 7日 (土) 06時15分
はらやんさん、こんばんは
あの~、ちょっとブログとは関係ないかもなのですが、、、
わたしもミリタリーもの(?)は多分好きな方です^^
福井氏はイージスまでは読んでいます。
もうめっちゃ好きです。イージスの世界観。
あれらはフィクションなんですが、実際の戦記は読まれたことはありますか?
わたし随分前に戦記にはまってた頃があって・・・
“最悪の戦場に奇蹟はなかった”という本を読んでなんともいえない気分になりました。
ノンフィクションなのでいたたまれないところは多々ありますが、もし未読であれば―なんて。。
投稿: ねこやま | 2011年5月 5日 (木) 23時56分